誰もがプロ野球ファン

日本人は、生い立ちの過程で、誰もがどこかのプロ球団のファンになるように育てられて来たようである。何故、その球団の贔屓になったかは、父母がファンだったからだとか、幼い時に友人と遊んでいて感化を受けたなど、何かの理由がある筈である。両親の影響と言っても、二人共同じ球団のファンとは限らない。父母のどちらか力の強い方、発言力の強い方の影響を受けたに違いない。

いずれにせよ、何故その球団のファンになったかは覚えていない人は多いかも知れないが、一度特定の球団のファンになったら、余程の事情がない限り、一生その球団に喰らいついて、他に心変わりした人の話はあまり聞かないのが不思議である。野球に特に関心がない人でも、潜在的に贔屓している球団があるとは良く聞く。

私自身はどうかと言うと、小学校時代は野球少年で、巨人ジャイアンツの大ファンだった。川上と青田がいたからである。その他、千葉・広岡・別所・中尾などの華やかなスター・プレーヤーが多いのが魅力だった。特に赤バットの川上ファンで銭湯に行っても16番のロッカーが使用中の場合は、その人が湯船から上がってくるまで、そのロッカーと睨めっこして待っていた位である。

当時はジャイアンツ・ファンが多く、小学校の野球チームでも、守備位置により背番号は巨人選手に合わせていた。私は二塁手なので千葉選手の3番をつけていた。

長年、そんな熱狂的な巨人ファンだったが、長じてV9の偉業が過ぎ、監督が長嶋になった頃から、球界がジャイアンツ主導の専横姿勢が目に付いて来たこと、他球団から出来上がった大物選手ばかりをカネに明かして補充し、自分で育てる努力をしない長嶋人事に嫌気がさして、ジャイアンツに対する熱が冷めてしまった。

ところが、我が家はカミサンも娘も巨人ファンである。逆に徹底したアンチ・タイガースである。巨人ファンは徹底的に阪神を毛嫌いし、その逆も同様であることは、どこでもある図式である。我が家では毎朝、玄関の郵便受けから朝刊を取って来るのは、カミサンか娘の仕事であるが、私が朝食のテーブルに付いた時に朝刊が見当たらない場合は、前日ジャイアンツが負けたと自然に判る。新聞を取って来ないのである。朝食を食べながらテレビ・ニュースを見ていて、娘が急にチャンネルを切り替えると、タイガースの勝ちゲームだったことが新聞を見なくても理解出来る。特に、関西のテレビ局は、徹底的なタイガース贔屓で、報道の中立の精神とはどこ吹く風とばかり、タイガース一辺倒である。前日が勝ちゲームだったら、鳴り物入りの報道である。カミサンや娘が見ようともしないのは当然である。

そうかと言って、二人共熱狂的なプロ野球ファンかと言うとそうでもない。ただ、潜在的な意識だけである。同じようなことが、駅の売店のスポーツ新聞の売れ行きも、タイガースが勝った時と負けた時では格段に違うらしい。新聞社自身が印刷部数を調整しているという話を聞いたことがある。

日本人は、特に言動に表れなくても、どこかの贔屓球団を胸の奥底に秘めていると言える。


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