今日読み終わった本-「政治主導VS.官僚支配」
「政治主導VS.官僚支配」 信田智人 朝日新聞出版
”自民政権、民主政権、政官20年闘争の内幕”の副題がついている。図書館で借りたもので、この種の時事関連の書籍は余り古いと気の抜けたビール以上に味気ないものだが、この本は2013年4月25日第1刷発行とあるので、まだ賞味期限内だろう。
この本と同じ書棚には、官僚を批判する本がズラリと並んでいる。兎角官僚というものは評判が悪い。舞台の表面に出ることなく、陰で自分達の省益・自己の利益のみを考え、不善をなす集団とされている。責任を取ることも取らされることもない。一方、同じ不善をなす小人でも政治家となると、舞台に顔を出すので失政をすると責任を取らされる。その責任をうまく言い逃れして身をかわす術も持っているが、責任を追及されるのは事実である。
この本は、戦後の内閣や政局が官僚とどのようなせめぎ合いをして来たかを、時系列で細かく整理して説明している。官僚がその知識と経験を武器に政局を動かした気儘さが、時の政局に及ぼした影響、逆に内閣が官僚を押さえ込んで政治主導に持って行っても、知識や経験の乏しい政治家の手に負えなかった経緯が、批評を加えることなく淡々と述べられている。どちらが正しいのか、どちらに与するかの判断は読者に任せるというのが著者のスタンスのようである。
政治学者としては当然自説を持っているが、この書物では自説を前面に押し出して主張するのでなく、極めて客観的に政治と官僚が織り成して来た経緯という材料を読者に提供して、読者に考えさせるとの主旨のようである。従って、それでは将来はどうあるべきかの所論も述べていない。それも読者に一任する構えである。
何でも受け身になりがちな昨今である。このように考える材料を、親切に主観を交えず提供して、読む者に考えさせるというのも歓迎すべき方向だと感じた。
”自民政権、民主政権、政官20年闘争の内幕”の副題がついている。図書館で借りたもので、この種の時事関連の書籍は余り古いと気の抜けたビール以上に味気ないものだが、この本は2013年4月25日第1刷発行とあるので、まだ賞味期限内だろう。
この本と同じ書棚には、官僚を批判する本がズラリと並んでいる。兎角官僚というものは評判が悪い。舞台の表面に出ることなく、陰で自分達の省益・自己の利益のみを考え、不善をなす集団とされている。責任を取ることも取らされることもない。一方、同じ不善をなす小人でも政治家となると、舞台に顔を出すので失政をすると責任を取らされる。その責任をうまく言い逃れして身をかわす術も持っているが、責任を追及されるのは事実である。
この本は、戦後の内閣や政局が官僚とどのようなせめぎ合いをして来たかを、時系列で細かく整理して説明している。官僚がその知識と経験を武器に政局を動かした気儘さが、時の政局に及ぼした影響、逆に内閣が官僚を押さえ込んで政治主導に持って行っても、知識や経験の乏しい政治家の手に負えなかった経緯が、批評を加えることなく淡々と述べられている。どちらが正しいのか、どちらに与するかの判断は読者に任せるというのが著者のスタンスのようである。
政治学者としては当然自説を持っているが、この書物では自説を前面に押し出して主張するのでなく、極めて客観的に政治と官僚が織り成して来た経緯という材料を読者に提供して、読者に考えさせるとの主旨のようである。従って、それでは将来はどうあるべきかの所論も述べていない。それも読者に一任する構えである。
何でも受け身になりがちな昨今である。このように考える材料を、親切に主観を交えず提供して、読む者に考えさせるというのも歓迎すべき方向だと感じた。
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