「均衡」のアンバランス

今日は訳の判らない題字を挙げた。「均衡」という言葉は、本来は「アンバランス」とは逆の意味である。ただ、精度の悪い上皿天秤では、殆ど均衡して見える程の僅かの差が、勢力の半数を抑えて社会を大きく変える現象が最近相次いで起こった。半数が追い落とされて天秤が傾いてしまったのである。ペルー大統領選の50.12%対49.87%と英国のEU国民投票の51.89%対48.11%がそれである。

大雑把には双方とも半々の支持で、ペルーのクチンスキー大統領は国民の半分は支持して居らず、英国民の半数はEU離脱に起因するかも知れない犠牲を、意に反して負うことになる。どちらも、反対側半分の支柱が外れて不均衡になったのである。

通常、総会などは過半数の出席で成立しても、議決は出席者の2/3か3/4の賛成を必要とするとの規定がある。一人だけ多ければ可とはせず、大多数の意向を尊重する姿勢である。安倍首相は、改憲はいずれ国民投票で問うと明言しているが、多数意見が反映された方法を提示すべきである。

話は変わるが、私が良く読ませて頂いているブロッガーの方が、「“アンバランス”とは和製英語だとの指摘を受けた」と書かれていたが何かの誤解だろう。手持ちのWebster英英辞典によると、“unbalance”(均衡・固定・安定の状態を失くすこと)とあり、例文として“If too many people stand up, it will unbalance the boat.(大勢が一斉に立ち上げれば、ボートは平衡を失う)”と挙げている。“imbalance”は似たような意味だが別の用法で使われ、「貿易不均衡」などでお馴染みである。

ペルーや英国の“半々”は、今秋の米国大統領選挙で再現しそうな気配がある。二度あることは三度である。




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

Ko-mei27
2016年06月26日 13:21
「unbalanceとimbalance」
ご指摘をありがとうございます。アンバランス(unbalance)は和製英語ではないようです。意味はほとんど同じで、その違いは品詞の使い方にあるようです。unbalanceは主に動詞に使われることが多く、この記事の例文も動詞として使われていますね。「ネイティヴが名詞として使う場合は、imbalanceを普通に使うようです」・・・と、もう一人の読者の方から指摘されました。

この記事へのトラックバック