ほろ苦い「学生時代」の歌

ここで言う「学生時代」とは、最近死去したペギー葉山のヒット曲のことである。新聞の読書投書欄には、この曲を聞くとキャンパス生活の楽しい想い出が甦るとあったので、私と同世代の人であろう。

私も、軽やかな明るいこのメロディが大好きであった。ただ、この歌詞のゆえに自ら口ずさむことがなかった音楽であった。

溢れ出る向学心が体中に漲っていたのを自覚しながらも家庭の事情で進学出来ず、本来なら教室で勉学に熱中している時間に、工場で肉体労働に励み、就業後いち早く職場を逃げ出して夜の大学に駆けつける身にとっては、「ノートとインクの匂い」を感じながらも、「蔦の絡まるチャペル」は夢の中の世界で、自分には入っていけない領域だった。それが、歌詞の中に謳い込まれているのに抵抗があったのである。

この境遇は、何も私一人の特殊な環境ではない。私の世代の大学進学率は10%に満たず、私は多数派だった。一緒に入社した友人は、早くから自分の境遇を認識し、その中でベストの道を探し出した生活を選び出していた。私は“諦めの悪い”男だったのである。これが先の見え出したこの年まで引きずっていて、自分でも最早消えることはないと自覚している。

これが、軽快なメロディの「学生時代」は好きな曲だが、無意識に歌うことを拒否した理由である。この曲はいみじくも、私が夜の大学を卒業したその年にヒットした。ペギー葉山の死後も歌い継がれる名曲で、本来このブログにもYouTubeを貼り付ける筈だが、私のブログページには馴染まないので挿入しない。

やはり私は“諦めの悪い”、未練がましい人間なのかも~。



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