演奏者に効率の悪い音楽

クラシック音楽に馴染みのない人でも、ベート-ベンの第九交響曲に出て来る「歓喜の歌」は誰でも知っている。四人の独唱者と合唱を伴うスケールの大きい曲で、全曲1時間10分前後だが、歌手と合唱団が出るのは最後の20分だけである。

自分達の出番が来るまでの小一時間、ボサッと待っているかと思えば、第三楽章が始まる前にゾロゾロ出て来る。それでも第三楽章全体と第四楽章の出番が来るまでの計20分強は舞台で待機している。

出演者にとっては、何とも効率の悪い曲だが、ベートーベンには別に「合唱幻想曲」と呼ぶピアノと6人の独唱者、合唱、オーケストラによる壮大な曲がある。演奏は約20分だが、最初はピアノ独奏だけで6分、その後にオーケストラが現れ、独唱と合唱は最後の4分だけという効率の悪さである。

マーラー作曲の交響曲第4番にはソプラノ歌手が出るが、全曲約一時間の内、終楽章の最後7分だけに出る。美しいパートだけに、聴く度に勿体無いと思う。

出番の少ない楽器の代表はシンバルで、有名なドボルザークの「新世界」交響曲では、最後の第四楽章で一回ジャーン!とやるだけ。約45分の曲で、シンバル奏者は暇だろうと思うが、実は木琴やトライアングル、タンバリン、大太鼓などを兼務し結構忙しい。

出番の少ない楽器には金管楽器のチューバもある。先程の「新世界」交響曲の第二楽章に9小節、マーラーの交響曲「大地の歌」全曲一時間の内、第四楽章に5小節だけが演奏時間という贅沢と言うか非効率さである。

出番が少ない楽器奏者も出演料は、演奏時間の多いヴァイオリン奏者などと一緒らしい。








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