企業の経営戦略見直しの犠牲者



今日の新聞で、パナソニックの太陽光パネルを製造していた滋賀工場が本年度末で閉鎖される記事がある。この工場はJR琵琶湖線の瀬田大橋際に大きく“SANYO”の表示があった三洋電機の跡地である。67年に亘る滋賀の有力工場の一つであった。

白物家電の生産拠点だったが、その後太陽光パネルの生産を始めている。パナソニックに吸収された後も事業は継続されていたが、国内需要が低迷し、中国製の低価格流入の影響もあって、国内の生産から撤退し、工場は閉鎖されることになった。

企業、特に製造業種での事業再編は多大の犠牲を伴う。ある機種が、継続すれば企業に多大の損失を生じると経営判断されると、製造販売を停止する措置が取られる。今回のパナソニックの太陽光パネルもその一例である。

ところが、その機種には開発技術・製造・品質保証など多数の人材が関与している。勿論企業としては、それらの人材を他部署への配置転換などで雇用を確保するが、問題は開発技術者である。製造関係など他の部門と違って、ツブシが効かない。その機種一筋に全精力を集中して来た人達である。

営業部門に属していて私は、これら全ての部署との接触があった。その中で、撤退が決まった機種の開発技術者は私に、「自分の技術者人生は何だったのか。何のために、この会社とこの機種に技術者精神を注いで来たのかを考えると空しくなる」と語った。他企業に転出した人もあるが、技術部門とは異なる本社の管理部門に移って定年を迎えた人も多い。

毎年、企業のOB会が開催されるが、こういった人達は出席しない。




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