統計からの誘導報道

毎日新聞2月15日の電子版で『高齢運転手、認知症のおそれ5万4千人』の記事がある。要点は下記の通り。
警察庁は15日、2017年に認知機能検査を受けた75歳以上の高齢ドライバーは196万2149人で、2.8%に当たる5万4072人が認知症の恐れがある「第1分類」に判定されたことを明らかにした。
 
75歳以上のドライバーは免許更新時に認知機能検査を受ける必要があり、

「認知症の恐れ(第1分類)」
「認知機能低下の恐れ(第2分類)」
「低下の恐れなし(第3分類)」

の3段階で判定される。
 
17年に実施した検査では52万5990人(26.8%)が第2分類▽138万2087人(70.4%)が第3分類にそれぞれ判定された。
 
また、17年に交通死亡事故を起こした75歳以上のドライバー385人の内、

▽第1分類とされたのは28人(7.3%)
▽第2分類は161人(41.8%)
▽第3分類は196人(50.9%)だった。(注:半数は問題なし
この記事では、高齢者ドライバーが事故を多発しているということを報じたいのであろう。しかし統計というものは、それを利用して自説を啓蒙しようとする人に自由に利用される。例えばこの記事は、高齢者ドライバーの危険性を強調し、最終的に高齢者の免許証自主返納運動を促進したい意向が伺える。

しかしこの記事の数字を良く見れば、75才以上の高齢者ドライバー196万人の内、死亡事故を起こした385人について論じている。たかだか0.02%に満たない層を誇大に強調し、その他の最大多数の層が免許書喪失した場合の被害については述べていない。

統計とは、取上げる人により安易に利用されるものなのである。


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