「郷に入れば郷に」

最近のテレビ番組で、流暢な日本語を話す外国人が数多く登場する。日本生まれの人は兎も角、成人してから外国より移住して来た人の会話能力には、外国語習得力に弱い日本人には驚くばかりである。外国籍の力士に明らかなように、外国語習得には学歴、教養は無関係である(力士には教養がないと言っているのではない)。

最近のウェブニュースに、こんな記事が目についた。
運動会で6か国語放送…外国人の子供急増に悲鳴
 「保護者とも意思疎通ができない」
 
 日本語を習得できていない外国人の子供の急増に、教育現場から悲鳴が上がる。
 
 横浜中華街に近い横浜市立小学校では、全校児童約740人の半数以上が外国籍などの子供だ。保護者が帰化して日本国籍になっていても、家庭で使うのは母国語のみという子供もいる。昨秋の運動会では英語や中国語など計6か国語で放送を行った。

 「臨時休校が決まっても、多言語のプリントが作れない」。こう漏らすのは関西の政令市の担当者。教員は日本語にふりがなをつけたり、個別に電話したりする対応を迫られている。(以下略)

冒頭の日本語堪能な外国人とは正反対の現象である。この違いはどこから来るか。

「ペルーにいる限りはスペイン語で話せ」とは私の現地滞在中に頻繁に言われたことである。現地社会に同化して生活する限り使用言語は当然現地語である。日本語に堪能な外国人や力士はこれを踏襲している。

なのに何故日本の運動会で外国語が必要なのか。日本人の外国語に対する誤った尊敬や引け目の現われである。外国語を話せる日本人を無条件でエライ人と位置付ける誤った習性がある。火野葦平の「麦と兵隊」だったか“兵隊3部作”の中に、中国に侵攻した日本兵が現地人と接触を深める中で中国語を覚えた日本兵に対し、他の兵士が“勝った国の兵隊が何故負けている国の言葉を覚えて得々とするのか、何故日本語を広めないのか”とこぼす下りがあった。日本人の外国語に対する姿勢を良く表している。

日本での小学校の運動会で何故6ヶ国語で放送してまで日本語を覚えようとしない外国人におもねる必要があるのか、これこそ外国語に対する日本人の卑屈な姿である。


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