世界で一番早く沈没する都会


東京オリンピックの前哨戦と言われる第18回アジア・スポーツ大会が、インドネシアの首都ジャカルタで本日開幕する。ジャカルタで行われるのは、1964年の第4回アジア大会以来56年振りで、現地では高速鉄道建設を初め交通インフラの整備、国民の歓迎振りなど大変な盛り上がりと伝えられている。将来的にはオリンピック招致も見据えた大会とも言われる。

その大都会のジャカルタが、『世界で一番早く沈没する都市』と英国BBCニュースが報じた(こちら)。『今、手を打たねば1千8百万人の首都の一部が2050年までに完全に水没する』とある。

ジャカルタはジャワ海の波が打ち寄せる沼沢地の上に建設された都市で、シリウン川がジャワ海に注ぐ戦略的な地形を有していて、17世紀にオランダが植民地の港町として建設し繁栄させた。

ジャカルタには他に13本の大河が流れていて、度々氾濫を起している。街の面積の半分は海抜より低く、まさに大地の中に沈み込んでいるのである。事実、北ジャカルタでは過去10年間に2メートル50センチ水没しており、地区によっては年間25cm地盤沈下しているところもある。

ムアラ・バル地区に見捨てられた大きな建物がある。かっては水産物加工会社だったが、地盤沈下により一階に浸水した水が腐って異臭を放っている。建物が沈みこんで周囲の地面より低くなり排水されないためである。設備機械も水に浸かったままになっている。ここから車で5分の場所に野外魚市場があるが、そこへ行く道が、退いた浸水のため波打っていて歩行者が躓いたり転倒する危険な状態である。

都市の地盤沈下の理由が河川の洪水の他、企業や家庭による無秩序な地下水の汲み上げにある。ジャカルタが供給する公共用水は、商店や病院、個々の家庭の需要の40%しか満たせていない。残りは違法な無許可の地下水汲み上げで賄われている。

ジャカルタの水没を避けるために、日本の都市で進められているような大規模雨水貯留施設の建設などの手が打たれているが、先ず違法地下水汲み上げを取り締まる法令化などが叫ばれている。

巨大都市ジャカルタが水没する2050年まで時間がない。オリンピック招致どころの話しではないのである。

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