日本のテレビ文化

高齢者年代の増加、核家族化の進行に伴って一人暮らしの老人が増えている。話し相手のない家庭での唯一の慰安はテレビを視ることだろう。家族の多い家庭でも、団欒の対象はテレビに追うところが多いに違いない。家族が一緒にアニメ番組のサザエさんとジャンケンをする時が家族の一体感を覚えると言った人の話しを聞いたことがある。

そのテレビ番組であるが、NHKの今朝7時のニュース番組のトップは安室奈美恵の引退、樹木希林の死亡報道だった。一日の始まりのトップニュースとして国内外にどんな動きがあったかを期待して公共放送のチャンネルを選んだ視聴者には失望だったに違いない。我が国のテレビ番組は、特に民間放送では四六時中バラエティ、グルメ、ワイドショー、芸能ニュースで占められ、どの番組も主役はお笑いタレントが多い。釣られてNHKまでもその流れに乗って、「公共放送の民放化」と皮肉られている。

海外に旅行する人で、その国のテレビ番組を視る人は少ない。一日の強硬行程や過度の飲食で疲れて、ホテルに帰ってもその余裕がないこともあるが、言葉の問題で番組が理解出来ない事情もある。ただ、駐在者や留学生のように長期に滞在している人はテレビを見る機会が多く、私もその一人であった。その経験から言えば、我が国のようなお笑いタレントが出るコメディもないことはないがその頻度は極めて少ない。多いのはニュース番組、スポーツ中継、外国映画、ミュージカルなどである。

私のいたペルーでは、サッカーの盛んな中南米各国のこと、毎日のように実況中継があった。またフォルクローレの音楽番組も定番で地元の伝統文化が国民生活に根付いていることの証左である。歌舞伎や落語の放映が殆どない我が国と伝統芸能への取組みの差を実感した。日本のテレビ番組「おしん」や「子連れ狼」、「アニメ、母を訪ねて三千里」も積極的に導入して人気があった。ニュース番組も長時間で、視ているだけで良いスペイン語の訓練になった。

テレビが国民一億総白痴化をもたらすと唱えられてから半世紀になる。テレビが商業主義に主導されるのは無理はないが、質的内容まで堕落させることはない。

しかし、低俗な番組に国民を導いて、考える時間を与えようとしないのは時の政権の思惑でもあるとの意見もある。



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