お役所上位の社会



官僚社会の我が国では、官と民の間にお上(オカミ)優位の差別扱いのあることが多いが、これもその典型例である。国の8割にあたる行政機関で、障害者雇用人数の水増しが行われていた問題である。

民間企業では、総従業員の一定比率の障害者を雇用することが法で定められていて、目的を達成出来ないと一人につき毎月5万円を国に治めなければならない。罰金の意味合いを込めた納付金である。200人規模の企業では4人の障害者雇用が必要で、障害者がいなければ年間240万円の出費となる。業種にもよるが、この規模の企業では馬鹿にならない金額である。一方、国や地方公共団体は雇用した人数を報告するだけで達成出来なくても罰則はない。

今回の厚労省発表によれば、昨年国の行政機関の内27機関で3,460人の障害者雇用が未達成で、その分水増しして虚偽の報告がされていたことが判明した。民間企業からは当然怒りと非難の声が上がっているが、それだけでは済まない。障害者雇用に率先して取り組み、範を示すべき公共機関のこの行為は、法の下に平等であるべき憲法に違反している。

関連法の障害者促進法には、国の行政機関や地方公共団体は含まれないので、この法の下での平等には該当しないが、「法の下での平等」との憲法の精神は、国民一人一人と国家との法的権利・義務の関係において等しく扱われなければならない“平等則”であり、平等は憲法の基本的な原則である。民間に障害者雇用数未達成に対する罰則があって、官にはないという障害者促進法自体が憲法に違反している。

今回、障害者雇用未達成の公共機関に対しては、予算削減など何らかの経済的罰則を適用すべきであり、そうでなければ未達成民間企業が納付金支払い拒否の行為に出ても非難が出来ない。障害者雇用が進まなければ、その責任は一にかかって国にあるが、オカミ上位のこの国は責任をとる人間もその方法もないのが現実である。





ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

驚いた

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック