隠蔽疑惑の果て


このところ、いずれの海外メデイアの電子版にも“cover up”の表現が満ち溢れている。サウジ政府による反政府批判記者の殺害疑惑に関する記事や論評コラムが、連日洪水のように押し寄せているためである。

英単語の名詞“cover-up”には、「上に羽織る衣服」から転じて、「隠蔽、事実隠し」の意味がある。“平清盛の鎧の上に法衣”は、まさに両方の意味を一挙に表現したものと言える。これが発展して、“隠したものはいずれ露見する”との教訓である。

政治の世界には、豊富な状況証拠の集積により限りなく事実に近い権力者の関与が明らかとされながら、力づくで隠蔽される例が多々ある。ここまで証拠がありながら、決定的な証拠がないために疑惑のまま残されている。今回はサウジ皇太子側近や護衛隊の集団トルコ入り、領事館訪問、殺害死体を格納したと見られるケースの持ち出しと隠匿など、皇太子関与の状況証拠は多い。皇太子は関与否定の姿勢を続けているが、国際社会の世論は皇太子の仕業と理解している。

一時、世界の話題になったルトビネンコ、アンナ・ポリトコフスカヤ、シェコチーヒン、ネムツォフ、ベロゾフスキーという名前を列記すれば思い出す人も多い筈である。いずれもロシアのプーチン政権に対し決定的と言われる批判・暴露を繰り返して毒殺、銃殺、絞殺などで暗殺されたジャーナリスト達である。英国政府の調査委員会から、「プーチン大統領の指揮による殺害」と名指しの報告が出されていて、誰もがプーチンによるものと思っている。

殺人までは及んでいないが、我が国でも森友学園・加計学園問題では誰もが安部総理の関与を信じている。与党でも同じ認識であることは、忖度という形で間接的に表れている。田中角栄や金丸信などが失脚したように特捜部の強権が及んでいないだけのことで、ご本人は首の皮一つで危うく生きながらえている。

これら現行権力者による犯行は、現役を退けば一気に摘発されて関与が明らかにされ、世論の批判と次期権力者による強権で制裁を浴び歴史に汚点を残すことは、歴代韓国大統領の悲惨な末路が示しているのと同様である。






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