音楽の秋



先般、久しく逢わない友人からメールを貰った。音楽好きの二人連名宛で、「NHKテレビの音楽番組、“クラシック音楽館”でブルックナーの交響曲第九番を聞いて音楽の秋を楽しんだ」との内容だった。その返信として三人が電子メールのプラットホーム上で音楽に対する所信を交換しながら、お互いの無沙汰の近況を知らせ合う至福の時間であった。

時を同じくして毎日新聞11月19日の夕刊に、東京サントリーホールでのティーレマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団の音楽評が出ていた。『シューマンがテーマ。4曲の交響曲が2夕に分けて演奏された。公平に見て、それらはいまオーケストラの定番曲目とは言いにくい。だが、ドイツ・ロマン主義音楽の核心に迫るには、むしろまたとない領域だろう』の記述がある。

“それらはいまオーケストラの定番曲目とは言いにくい”の意見に、自分の音楽視聴経歴を重ね合わせる力を感じた。

私も小学校を出た頃に、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲に出会って以来、クラシック音楽に引きこまれ深味にはまった経緯がある。以降、数々の名曲に接したが、振り返ってみるとシューマンの作品はピアノ協奏曲を除いては随分トシを喰ってから集中して聞き始めたことに気付いた。ピアノ曲の幻想曲やクライスレリアーナ、交響曲の4曲も今では自分の中ではポピュラーな範疇だが、聞き始めたのは他の作曲に比べて遅かったと思う。

クラシック音楽の愛好家人口が減少しているとの考えが一般的であるが、コンサートに参加する私の数少ない経験から、常に満席の状態を見てその傾向はないとみているし、“日本プロフェッショナル・オーケストラ年鑑”に報告の数字を見てもその兆候はない(こちら)。

要するに、日本ではクラシック音楽愛好家のマスが小さいのである。元々は西洋文化の輸入だからと言う訳ではない。歌舞伎や文楽の愛好家と同様、人生の中でその道の素晴らしさに気付いたものだけが享受出来る世界である。





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