厚労省の勤労統計不適切調査

昨年春は、森友問題に関わる財務省の公文書改竄問題騒ぎがあったが、今年は新年早々、厚労省による賃金や労働時間に関する「毎月勤労統計調査」が勝手に統計数値を“修正”されていたことが判明、他の省庁にも似たような類がないか、政府の公式統計に不信感が広がっている。事の重大性から、総務省が全省庁にわたって点検する騒ぎになった。

毎月勤労調査統計では、従業員500人以上の企業に対し“全数”調査しなければならないのに、例えば東京都の調査対象企業約1400社の内3分の1しか調べていなかった。中小企業に比べて賃金が高い大企業が多数欠落していたため、2004~2017年は実際より統計結果の賃金が低くなっていた。(この項、日本経済新聞)

これを昨年1月より本来の調査方法に近づけるため勝手な数値補正方法で“修正”した結果、前年との比較では大幅に賃金上昇率となったのである。穿った観方、というか私のひねくれた観方からすれば、安倍首相が「賃金は上がっています」と胸を張った発言をさせた“忖度統計”である。

この統計数字が雇用保険や労災保険の給付額計算のベースとなっていたため、雇用保険などの差額を過去に遡って追加支給する必要があり、システムの改修など事務作業などを含めると総額795億円が必要となる。労働保険の積立金など特別会計で対応するとしても尚6.5億円が不足し、これを一旦は閣議で決まった総予算枠を追加修正することを、改めて閣議で決定した。

一旦は決まった予算をやり直すことは前代未聞のことという。政府は閣議の尊厳を守るためにも、追加予算修正という破廉恥な措置を取るのでなく、この6.5億円を既に割り当てている厚労省予算から拠出させるべきである。

失態を犯した厚労省に何の責任や出費などの犠牲を負わせないのは、「賃金は上がっている」と言わせてくれた安倍首相の配慮なのか、自分の財務省でも脛に傷があると知る麻生財務相の意向が働いているに違いないと、ここでも私のひねくれた観方が出て来るのである。




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