組織維持に止むを得ない変質



今日は降りしきる雪で外出もままならないので久しぶりにウェブニュースで骨のある記事を熟読した。ロイターニュースに出ていた日本の新聞社に関わる記事である。題して、「日本の名門新聞社での“怖れることなしに偏向ない報道”論議」。

記事の主人公は日本で発行されている代表的な英文紙“ジャパンタイムズ”である。「昨年12月初め、新築の14階にあるガラス張りの会議室に、同社の記者と編集者が集まり緊急会議を行った」との記述で始まる。

「テーマは一つで、第二次世界大戦中に日本が外国人に対する慰安婦と強制労働の表現方法の変更」だった。今まで、ジャパンタイムズは徴用工を“強制された労働者”と表現していたが、これを“戦時中の労働者”、慰安婦を“日本軍隊に性行為を強制された婦人”を“意思に反して売春宿で日本兵に性行為を働いた婦人”に変えることである。

水野ヒロヤス(漢字不詳)編集長の表現変更主旨の記者への説明は、ジャパンタイムズは反日であるとの評判を払拭したい、その結果広告主を引き寄せることが出来るという点にあった。事実、記者達に説明した12月以降、政府系の広告が急増し、メディアに批判的な安倍首相との単独会見も実現している。ただ、ベテラン記者からは「それは、本当はジャーナリズム的な観点からは致命的ではないか」との意見も出ている。

ジャパンタイムズは“怖れることなく偏向なき報道”の旗印の下に1897年に創刊された日本の代表的な英字新聞であるが、いまは発行部数がやっと45,000部。創業精神が経営存続のために変質が止むを得ないのか問いかけている。

以上、ロイターニュース電子版(こちら

かなり長文の内容の濃い記事で、目に留まったエッセンスだけを上記に抽出した。ここに記載しなかったトピックスや問題点もふんだんに盛り込まれていて、何度読み返しても都度新しい発見がある名文である。会社としての組織を維持するためには、自社の名分に目を瞑っても、右寄りに姿勢を切り替えれば読者や広告主を増やせる方向に舵を切らねばならない事情がこの記事が良く伝えている。








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