オーディオ名門また撤退報道



「かつて一世を風靡したオーディオ界の名門ブランドが、またも事実上の撤退に追い込まれた。創業70年を超えるオンキヨーが今月、主力の音響事業を外資に売却することを決めた」。産経ニュース5月27日電子版の報道である(こちら)。

オーディオ機器はレコード盤の発展と歩調を合わせて進歩して来た。初期のレコードはSP盤と呼ばれた78回転だったが、歌謡曲や軽音楽、クラシック音楽など、従来は劇場へ足を運ぶかラジオ放送で聞く形から、いつでも好きな時に家庭で聞ける気軽さで一気に発展した。その後音質向上を追求して、ドーナツ盤(45回転)からLP盤(33回転)が開発され、音楽ファンが飛躍的に増えた。私も丁度十代の時代からその開発過程に並行して軽音楽やクラシック音楽にのめり込んだのである。

特にクラシックファンは名演奏に執着する層と音質の良さを重要視する二つのグループがあり、後者を熱狂させたのはオーディオと呼ばれた音響機器の技術発展であった。音響機器はコンポとも呼ばれる通り、アンプ・スピーカー・レコードプレーヤーから構成されている。最初はこれらをセットした機器を購入したが、音質を追求する余り夫々の構成ユニットに特に優れているメーカー品を選んで自分でセットするスタイルが生まれた。

我々マニアで評判が高かったのは、アンプはパイオニア、スピーカーはオンキョー、レコードプレーヤーはTEACかDENONだった。他にもソニーやナショナル、アイワ、日本ビクターなど、それこそ群雄割拠でマニアは夫々の好みにより装置を選んで組み合わせたものである。私も一時はオンキョーのスピーカーを4種揃え、アンプの左右と自分の座る後方の天井左右にぶら下げて立体音響を楽しんだこともある。

その後家電の中で、録音機の小型化、ウォークマンの開発などで屋外で歩きながら音楽を聴くスタイルに変わり、従来のシアター型コンポは後退した。今では当時花形だったパイオニアとかテアックなどの名前も聞かなくなっている。今回のオンキョーの撤退もその流れである。

私もいまだにミニコンポと呼ぶステレオセットやレコードプレーヤー及びLPレコードを山ほど持っているが、最近は宝の持ち腐れである。レコードを回転させてアームで針を落とす時の胸の高まりとはご無沙汰である。理由の一つにナガオカのレコード針が手に入らなくなったからである。オンキョウーの撤退と同じく、一時代の訣別である。



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック