公立図書館の蔵書管理



丁度10日前のこのブログ・ページで、京都府南部の山中に捨てられた約900冊(その後の調査で999冊と判明)は図書館書庫の保管期限が過ぎて廃棄業者に委託したものと書いたが、宇治市教育委員会の調査で全て盗難に遭ったものらしいことが判った。

本好きの私は、図書館を利用する人々は多くが本の愛好家で、公共の持ち物を失敬するような輩はいないとの性善説に立っていたのが間違いだった。宇治市の図書館蔵書のラベルのある廃棄本226冊を調べたら「いずれも貸出手続きを経ず館外に持ち出された可能性が高く、意図的な盗難の疑いがある」として被害届を提出すると言う。

一般に公立図書館では、傷んだ本の補修・修理の講習会を開いて個人所有の本を大切にする啓蒙を行なったり、図書館で良く読まれる本に修復した跡が見られるなど、本を大事にする姿勢を示しているが、貸出・返本の手順には意外と無頓着な場合が多い。

私は地元市立図書館の他、隣接する二つの市と県立図書館を利用しているが、特に返本に対する注意が殆ど払われていない。貸出期限をチェックすることは殆どなく無造作に受け取るだけである。私が昨年の夏、入院中に貸出期限が切れて三ヶ月後に返本に行った時、係員に遅延のお詫びと事情を説明したが、「あぁ結構ですよ。どうもご丁寧に」の一言で期限の改めもしなかった。

地元図書館は取り壊しと新築の二年間の工事の末、昨年11月にリニューアル・オープンし、その間に全ての蔵書にICタグを貼り付けた。借り受けて退館する時に手続きをしなければ出口で警報が鳴るゲートもあって、今回の投棄の原因となった盗難防止の配慮がされているが、お隣の三ヵ所の図書館にはかかる防止策は何も施されていない。図書館を利用する人は全て本の愛好家と私と同様の性善説を取っている。借り出し手続きをしなくても、自由に図書が持ち出し可能なのである。

地元図書館のような防犯対策はない。ICチップの貼り付けやゲート設備にはカネがかかる。「本を持ち出す人はごく一部。防犯に投じるお金があるなら、蔵書を増やすことに使ってサービスを向上させたい」のが本音のようである。公立施設らしい考え方であり、本を大切にするという姿勢は見られない。蔵書の大量投棄が発覚しても対策はないようである。



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