今日読み終わった本―「枝野幸男の真価」



今日読み終わった本:


「枝野幸男の真価」 毎日新聞取材班 毎日新聞出版 2018年3月


毎日新聞政治部で民主党を取材して来た数名の記者による過去の記事を集大成した記録である。中立を原則とするメディアの著書だけに、極端に右や左に寄った色合いはなく、従って主張を前面に出す内容はない。論評というより記録である。


では、どんな目的で本書を出版したか。読後に推察すれば、枝野幸男を支援・支持する姿勢は全くなく、また批判するものでもない。一強独裁、一強多弱の現政界を二大政党制実現に向かわせる道はあるか、そのための野党再編の可能性、その中での枝野幸男の位置づけを問うようである。


冒頭に立憲民主党結党直前の水面下の動きを簡単に敷衍して、この先本書で記述する同党及び枝野の活躍を予告し、次の章で本書の主人公としての彼の出生(昭和39年)が丁度東京五輪、東海道新幹線開業の年だったことを紹介し、以降の政治遍歴を時系列で述べるという形態をとっている。


本書は5章からなっているが、全て枝野幸男を中心に描いたものではない。中程、第4章に「離合集散の野党史」と独立した項を設け、1992年以降の野党の誕生・離散・解散を繰り返した政党の変遷を振り返って、今後の野党再編の可能性を探る材料を提供している。


報道による枝野の発言や行動から、彼は数合わせによる党勢拡大には消極的で、他の野党からの抱き込みや合併を避ける雰囲気が感じられる。本書でも一部にそれらしい記述もある。ただ、今の自民党の陣容を見れば決して一枚岩ではなく、派閥(小党)の寄り合い所帯である。政権政党という接着剤だけで存在しているので、野党各党も何か共通の接着剤があれば一つにまとまる可能性は残されている。


共通の政策というのが接着剤の働きをする筈だが、本書は物理的な党編成に力点がおかれ、政策についての言及はなかったのが不満なところであった。






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