今日読み終わった本―「ネット右翼の矛盾」



今日読み終わった本:


『ネット右翼の矛盾』 安田浩一・山本一郎・中川淳一郎 宝島社新書 2013年2月


一般にネトウヨと呼ばれるネット上に下品な言葉遣いで思いのたけを述べ、その思想が右、極端な場合は極右に寄る発言を展開する集団の実態を、いろんな角度から見て分析した作品である。出版社が宝島社なので、その集団の活動を擁護し助長する内容かと思ったが、逆に批判的に見る立場の評論家三人の著述を夫々独立した章に展開し、最後の章には三人の座談会形式で意見を述べ合う構成となっている。


第1章はネット右翼のシンボル的存在としての「在特会(在日特権を許さない市民の会)」との関わりに焦点を当てた分析。ネトウヨが全て在特会員という訳ではなく、在特会員が全てネトウヨではないが、双方の共通点からお互いの言動を探る。ネトウヨは匿名の故に好き放題に無責任に主張するが、在特会は表に顔を出して活動する根本的な違いがある。


第2章は、ネトウヨの唯一の表現手段であるネット上に寄せられた情報を定量的に集約したデータの中から興味ある数値を紹介したもので、例えばネット右翼の規模は多くて120万人などの数値は面白い情報である。ツイートのハッシュタグから彼らの知的レベルを計量したデータもあり「ネトウヨの個人個人は取るに足らない力しか持たない人々の集合体」と切り捨てるなど、相手が匿名組織だけに歯に衣着せぬ評価を下している。その他興味あるデータが数多く登場し、参考になる章であった。


第3章は、ネトウヨによるメディアへの評価は筋違いであると彼らへの説明めいた記述が主体となっているが、彼らの暴力的な言動がメディアだけでなく、特定民間企業の経営に影響する圧力を持ち始めていると警告する。


最後の章の座談会は、ネトウヨの正体は何かを論じた面白い対談で、対立した意見の持ち主でないだけに、歯切れの良いスピーディな展開となっている。


ただ、姿を見せない匿名集団だけに、例えばオツムの悪い下品な集団とも見られるが、一方ではIQレベルの高い層も含まれる可能性があると実態は不明である。但し、実際の右翼団体からも迷惑視されるなど、その言動は軽く見られている。


「ネットにのめり込む人間ほど声が大きく、ネットにのめり込める人間はそもそも無能な暇人である」と決めつけられる記述もあった。やはり人格的に低く見られている。








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