一度飲み始めた常用薬は中止出来ないか



友人たちと旅行に行った時、朝食が終わって部屋に戻ると誰もが毎日服用している薬を取り出してズラリと机の上に並べる。薬の世話になっていない者は殆どいない。最近の診療所へは病気より薬を貰うだけで通院する人の方が多い。


私もそんな健康患者で常用薬が切れる前日にかかりつけの診療所に通う。医師からすれば、診察する病状のない職務妨害のような厄介者の筈だが、今後は受付で薬を貰うだけで来院したいと言っても絶対不可と言う。


入院後の経過観察のために毎月通っている大病院の医師に同じことを聞いても、院外処方だから病院が発行する処方箋がないと薬局で薬が出ないので来院は必須という。


かかりつけの診療所で貰っている薬は降圧薬である。10年前に脳出血で入院した原因は高血圧による脳血管の破裂と診断されて以来、同じ薬を飲み続けている。毎日朝晩の二回、血圧測定し手帳に記録して診療所の医師に見せている。毎日欠かさず記録する几帳面な患者は少ないと医師は言いながら、実はこの血圧手帳を見るだけが検診なのである。


降圧薬を飲み始めて10年、血圧は安定しているので服用を中止出来るかと聞くと医師は、生涯辞めてはイカン、何時脳血管が切れるか判らないと言う。米国の医学雑誌に、降圧剤の服用を止めた50%以上の人は再発しなかったとの調査報告の話をしても、「それが貴方に該当する保証は何もない」と取り合ってくれない。


最近の診療所は薬販売が重要な位置を占めている。薬と一緒にくれる「医療費明細書」を見ても、点数の多いのに“再診料、外来管理加算”が私の場合は125点あり一番大きい。薬だけを取りに来られと、これが請求出来ないので診療所は困るのである。


また調剤明細書の中に、“調剤料、処方料”がある。最近の薬は殆どがPTP包装シートに入れた錠剤で、小石川養生所の昔のように薬研でゴシゴシ粉末にして上皿天秤に乗せて調剤する必要がないのに、調剤の手数料だけが請求されている。そう言えば、最近は粉薬がなくなり、オブラートと言う言葉を知らない人が多い。


いずれにせよ、常用薬は一旦飲み始めると麻薬のように止められない。それも自分の身体が要求する中毒でなく、医師という外圧により強制されているのである。





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