OD錠という薬



私は毎日4種類の薬を服用している。朝食後と夕食後に各1種類、就寝前に2種類で、私の年齢にしては標準的な量と言われている。その中に薬の名前の後ろに「OD錠」と記載されているのが2種類ある。当初は単なる薬の固有名詞と思って注意を払っていなかった。ところが、これが薬の飲み方と知ったのは最近である。


ODとは“Oral Disintegration”の略で、「口の中で溶ける薬」の意味という。粉薬とか錠剤は昔から水と一緒に飲むものと思っていたが、OD錠は水なしで飲めるので、手近に水が無かっても困らない利点がある。他にも、呑込むのが苦手な子供や呑込みに障害が出てきた年寄りにも支障がない便利さがある。私が服用しているOD錠の内1種類は水と一緒に飲むことを禁じているものまである。


飲み方は、飴玉をしゃぶるように口の中で溶かして行くのと、かみ砕いて細かくして溶けやすくするものがあり、私が水と一緒に飲まないよう注意されている錠剤は下顎と舌の裏の間に放り込むよう薬剤師から指導を受けた。非常に溶けやすく、舌の裏に入れると瞬く間に溶けてしまう。


ただ、今まで薬というものは水か温水と一緒に飲んで胃の中に放り込んで初めて効くものと思っている習慣がついているので、口の中だけで消えてしまう成分は本当に体内に吸収されるのか不安がある。特に降圧剤など心臓機能に効果を及ぼさねばならない成分が、口の中で消えてしまって本当に目的の患部に作用するのか不信感すらある。


最近の日本人、特に高齢者は街の診療所に通うのは病気を治したり健康状態を診断するのではなく、単に薬を貰うためだけに通院している。同じ診療所でいつも同じ人間が出会うためいつか馴染みになり、「そう言えば最近あの人を見かけないね。どこか体が悪いのかしら」など、本来の診療所の機能を度外視した表現で話し合う程で、診療所とは病人が行くところではない様相がある。


飲み続けている薬はいつ辞めて良いか医師は教えてくれない。効いているのかどうか無関係にただ続けることだけが義務付けられている。




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