加齢と服装



「じじむさい」という言葉がある。京都弁らしい。「じじ」は「爺々」から来ていて、「むさい」は「臭い」のことで「じじくさい」という別の表現もある。どちらも、「容姿や服装などが年寄りじみていて、むさくるしい=みすぼらしい」の意味である。「年寄りになると服装に構わなくなる」ことで、特に男性のことのようである。


今日の新聞の川柳欄に「よそゆきを着てデパートへ行った頃」との投句があった。柳名と句の内容から判断して女性からと見える。ということは、「若い頃は着飾って行ったが、トシをとると構わなくなった」の意味にも取れるが現実はそうでもないようであるようである。


年金生活になって交友範囲が町内自治会の老人会、グラウンドゴルフ愛好者などジジ・ババの同年代が多くなった。その中で聞く話では、婦人はやはり服装には気を使っているらしい。グラウンドゴルフ場に来る婦人達の服装は、私の若い頃に見た婆さん達が見ると腰を抜かす程の華やかさである。遠目に見れば若者と見違える程の原色のスポーツウェアを着ている。話に聞くと、町の診療所で検診を受ける予定が決まっていると、その前に美容院に行く人もあるらしい。


逆に男性は衣服には無頓着な人が多い。かく言う私もその範疇で、町の診療所はおろか、済生会病院のような皇族が総裁を務める恩賜財団の病院に行く場合も、スニーカーにジャージ姿で出掛ける。外来でも車椅子や松葉杖の患者に混じれば目立たない。美容院に行くなど論外である。


それ程服装に構わなくなると、現役時代に着用したスーツ、ワイシャツ、ネクタイは無用の長物となっている。押し入れには、まだ贈り物で貰ったデパートの有効期限の切れた仕立券付きのワイシャツの生地があるが使い道がない。


使える時に使って置くべきだったとの思いはあるが、勿体ないとの自覚がない年頃になった。逆に今更これらを着用すると気が違ったと思われる。


「じじむさい」というのは、止むを得ない事情もあるのである。




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