買い占め騒動は海外でも
上に掲げた画像はワシントンポスト紙3月4日の電子版よりの借用である。ドラグストアの一光景だろう。「ハンドソープ、マスク、消毒用アルコールは売れきれました」の貼り紙が空っぽになった陳列棚に貼り出されている。日本と全く同じ光景が米国でも見られている。ということは、国籍を問わず人間は同じ心理、同じ行動におよぶらしい。
昨日の毎日新聞夕刊に、「なぜ人は買いだめに走るのか」の記事がある。石油ショックのあった1973年11月当時の新聞報道の一部の写真を引っ張り出して来て紹介しているのが如何にも報道機関らしい。『トイレットペーパーやちり紙 注文制限や「がまん運動」、買いだめ騒ぎ広がる 「絶対品不足でない」通産省』の大きな活字が見える。今と全く同じである。
長女がヨチヨチ歩きを始めた頃であった。今のように大型スーパーはなく、近所には小さな商店や公設市場があったので、若いカミサンは毎日その日の買い物が出来て食料品でも用度品でも買い置きの必要がなかった。従って、トイレットペーパーも今のように備蓄がなかったので大いに慌て、心配していたのを思い出す。
大きな騒動の社会現象だったが、その当時でも生産者には豊富な在庫があったらしい。この点でも今と全く同じ状況だったのである。
夕刊記事には、「なぜ人は買いだめに走るのか」について社会心理学者の見解を述べている。「デマと分かっていても、現実に店頭から紙類がなくなって行く。黙っていたらモノがなくなる。生活が脅かされる。家族や自身を守るためには行動せざるを得ない。だから、最も大切な食料など生活必需品を手に入れようとするのは当然の行為なんです」として、「騒ぎを起こす元凶はメディアなんです」と厳しい。
「特にテレビです。『議題設定効果』といって、同じテーマが集中的に流されると、何が重要か、世の中では何が中心に動いているかを、人々が順位付ける効果があると言われています。今、朝から晩まで、スーパーの空っぽの棚の映像が流されています。映像の力は強大です。人々の思考回路がそれに束縛されてしまうんです」
とすると、前掲のワシントンポストも同罪であろう。メディアにそれ程の力があれば、買い占めに走らせないよう社会を逆に誘導する努力を期待したいものである。
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