「音楽の泉」と皆川達夫氏



新型コロナウィルスの蔓延で、洋の内外を問わず感染して死亡した人の数が連日報道されている。その中には著名人も含まれ、速報として伝えられて世間を驚かせることも増えた。感染症死だけでなく、老衰や他の原因で死亡する有名人も増え、例えばNYタイムズの毎日の訃報欄が45人が普通だが、先日は11件も並ぶことがあり吃驚した。コロナ死とその他の原因が混在している。


その国内の訃報ニュースの中で最近、皆川達夫の名があった。幸か不幸か、コロナ関連死でなく92才の老衰が原因である。同氏はNHKラジオの「音楽の泉」の解説を31年の長きにわたって務められた。


「音楽の泉」は1949(昭和24)年に始まり今に続く超長寿番組である。私はこの番組が始まった時からのファンだった。この番組が私をクラシック音楽への道に誘い育ててくれた。毎日曜日、朝8時のニュースが5分間で終わった後、テーマ音楽であるシューベルトの「楽興の時」第3曲目が軽やかに流れて来ると胸がときめいたものである。尤もテーマ曲は原曲のピアノではなく、小編成の室内アンサンブル用に編曲されたものだったが、番組にふさわしい好演奏だった。


初代の解説者は音楽評論家の堀内敬三氏で、番組が始まってから丁度10年間担当された。テーマ曲と共に「お話は堀内敬三さんです」のアナウンサーの声は半世紀以上経った今でも耳に残っている。


その「音楽の泉」であるが、その後堀内氏の後任に音楽評論家の村田武雄氏が引き継いで24年も務めた。堀内氏と同様名解説だったが、私はその途中で高校・大学と続く勤労学生で、毎日夜1時~2時就寝の夜型生活が続き、尚且つその後の東京転勤で片道2時間の通勤のため寝不足の毎日が続き、日曜日はそれを補う寝貯めで朝8時過ぎ起床が通例となった。その時刻には既に「音楽の泉」は始まっており、自然とこの番組から遠ざかる結果となった。


従って、第3代目の皆川達夫氏の解説は聞いたことはない。にも拘わらず、皆川氏の逝去は私を「音楽の泉」ファンの昔に引き戻した。同氏の解説話に接していない私とのつながりは人間的なものでなく、この番組に関わる間接的なものである。




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