今日読み終わった本―「国家と記録」



今日読み終わった本:

国歌と記録』 瀬畑源 集英社新書 20191022日刊


「政府はなぜ公文書を隠すのか」の副題がついている。前に読んだ「公文書問題―日本の闇の核心」の続きで、その時は日本の公文書管理にどのような問題があるかをさまざまの角度から分析されていた(20182月刊)。特に南スーダンでの日報の公開問題や森友学園や加計問題に関する公文書の開示をめぐる問題などについての分析があった。その後森友問題に於ける財務省の決裁文書の改竄が発覚するなど公文書管理をめぐる問題はその後も続いている。


著者の専門は象徴天皇制の研究で、皇室関係の資料収集の一環として国立公文書で皇室会議の議事録の開示を求めたところ議事録が作成されていないことに疑問を持ち、国民の財産である公文書管理の問題に立ち入った経緯を持っている。


その過程で、森友問題の公文書隠蔽や改竄、加計学園問題に関する公文書開示のあり方、南スーダン日報の隠蔽問題、統計偽装問題など民主国家を否定する数々の公文書をないがしろにする諸問題に遭遇した。夫々の事件に著者なりの詳しい解説と問題提起があり参考になる本であった。その後も「桜を見る会」の参加者名簿廃棄疑惑も続き、安倍政権の公文書管理を否定する動きは止まるところがない。


また、森友文書改竄で自殺した大阪財務局職員の遺書が新たに公開されたが、安倍首相も麻生財務大臣も再調査をきっぱりと否定、政権与党もこれを支持している。理由は明らかで、諸問題の根源は誰にあるかは関係者いずれも先刻承知しているからである。墓穴を掘る動きをする筈がない。


これらの問題については、野党の国会論議を含め多くの専門家、評論家、国民から批判の声が高まっているが、いずれも犬の遠吠えに終わっており、真相究明の強力な解決になっていない。安保改定騒動の昔のように国民挙げての直接行動を促す学生・労組にそのエネルギーが失くなった今、オンブスマンなど何らかの司法による強制捜査の手段を求める論議が必要である。問題点指摘ばかりで終始している現状では欲求不満が嵩じるばかりである。








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