大部分が衣だけのエビ天



あるメルマガの記事の中で、「なぜ大阪人は殆どが衣のエビ天を文句も言わずに買って行くのか」というのがあった。大阪で非常にユニークな天婦羅屋があり、売っているのはエビ天のみ。それも手のひら程の大きさの天婦羅の衣に小指の半分程のサイズのエビが尾だけを覗かせて入っているだけだが、大阪人は詐欺と思わずに先刻承知と買って行く話である。エビの大きさにより、大・中・小とあり、小は一枚90円程度という。


食い倒れの町と言われ、食べ物にはうるさい大阪で妙な話だが、実はおかずとしての天婦羅ではなく、うどんや蕎麦に載せる具として買われるものらしい。


この話を聞いて、会社員時代の社員食堂を思い出した。そこには定番のAランチやBランチがあるが、他にカレーや丼と共にうどんと蕎麦があった。中でもうどんは麵・スープ共に京都味でその美味しさは定評があり、値段も安いとあって窓口には長い列が出来た。うどんだけでは昼食として量が少ないので、ランチをトレイに載せてうどん・蕎麦を求める者、うどん鉢2杯を両手にして席に着く者もあった。


うどん・蕎麦共に、キツネか天婦羅のどちらかを選ぶのであるが、天婦羅うどんを注文する時に、「エビの尻尾天うどん!」と叫ぶ社員すらあった。実はその通りで、うどん鉢の上に拡がる天婦羅は衣だけで、小さなエビの尻尾が覗いているに過ぎない。本物の油揚げが載っているキツネうどんに比べて20円程高いのに「尻尾天うどん」に文句は言わない。横の窓口で供給している天婦羅丼には大きなプリプリのエビの天婦羅が載っているのに、それがうどんと一緒に出ることはなかった。それでも衣天うどんのファンが多かったのである。


温かいうどんや蕎麦に載っている天婦羅は、衣だけでもその力量を発揮してくれる。うどんや蕎麦を賞味出来れば良いので天婦羅は添え物である。ところが、天ザルなど冷たいザル蕎麦に揚げ立ての天婦羅盛り合わせが出る場合は、「尻尾天」では用を足せない。この場合は、天婦羅が主役で蕎麦が脇役である。東京では天婦羅盛り合わせに蕎麦ツユが添えられ蕎麦の麺のないメニューもあると聞く。


前記大阪の小エビ天婦羅屋は、それだけで30年も続い繁盛しているという。「エビの尻尾天」は固定的人気があるらしい。




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