「甲子園の土」、今年は持ち帰り禁止



春夏の高校野球で、出場した選手が持ち帰る「甲子園の土」が、今年の交流大会では新型コロナの感染拡大防止を理由に、「持ち帰り禁止」となった。土にコロナ菌が付着している訳ではないが、前の試合の選手が全て退場した後に直ぐベンチの消毒作業を行い、その後次の試合の選手を入場させる措置をとるため、時間的な問題が理由とされている。


元々、「甲子園の土」は持ち帰り禁止だが、高校野球で敗れたチームにだけ「見て見ぬ振り」をする味な措置らしい。黙認とは言うものの、その様子はテレビで広く紹介されていて、甲子園の風物詩として誰もが知っている。


私の高校時代、当時はまだ米国統治の外国扱いだった沖縄の朱里高校が、特例として甲子園に招待されたが初戦で敗退した。選手達が「甲子園の土」を記念に持ち帰ったところ、外国の土として検疫法に抵触すると没収され、選手達の目前で海に投げ捨てられたという衝撃的なニュースを今でも覚えている。この話で怒ったJALのスチュワーデスが、石なら検疫法の対象ではないと、水捌けの為「甲子園の土」に混合して地中にあった小石のみ数十個を朱里高校に持参し寄贈した。この小石は今でも同校の甲子園出場記念碑に埋め込まれているとの感動的な話も覚えている。


球児達は何故「甲子園の土」を持ち帰りたいのか。前のチームが負けて持ち帰った土の跡を埋めるため、新たに追加されたばかりの土を、次の学校が負ければまた持ち帰る。こんな土に意味があるのかとの冷めた意見もある。彼らは試合中、ベンチ前の土を踏みしめグラウンドに向かい、またその土を踏んでベンチに帰って来る。自分達と一緒に戦った汗の染みた記念の土である。負けた悔しさを忘れないために持ち帰り次の年の励みにする、そんな意味があるという。


今回の大会では持ち帰りを禁止するが、連盟は出場全校に後日、「甲子園の土」を渡す予定という。自分達のベンチ前に敷かれ、自分達が踏みしめた訳ではないシロモノを貰って意味があるのかとの気持ちも沸くが、憧れの聖地の土となると格別の意味を持つのかも知れない。




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