安倍政権支持率アップの怪



安倍首相退陣表明直後の新聞各社の世論調査で、安倍政権の支持率が急騰し70%に達したという。その前の調査では支持率が最低を記録し、それが退陣に一因になったとも言われている。支持・不支持が逆転した理由について、各社とも説得力ある解説は見当たらず、意表を突かれたような雰囲気すら感じさせる。


そのためか、各社の論評はいつものような歯切れ良さや切込みの姿勢がない。「病を押して長く政権を運営しご苦労様」の惜別のご祝儀の意の表れとか「安部さん、ごめんね」と何とも新聞論調でない意味合いがあると説明している。


ここで、安倍政権の支持率70%という数字一人歩きしている。橋下徹弁護士がプレジデント・オンラインで「何故政治学者は国民の7割が評価する安倍政権を全否定するのか」との投稿の中で、「国民の7割が安倍政権を評価している」と言い切っている。


しかし、メディア各社の世論調査で「大いに評価する」、「評価する」は朝日新聞で17%、読売新聞で19%、共同通信で21.2%である。これで国民の70%が評価していると言えるか。


調査項目はこれ以外に「ある程度評価」、「多少は評価」と一歩退いた意見が朝日で54%、読売で55%、共同で50.1%とある。この数字を上記「評価する」に無理矢理に加算した数字をもって70%が評価していると解釈しているのである。安倍政権を評価していると誇示したい人の恣意的な解釈である。


一方橋下氏は「政治学者は安倍政治を完全否定している国民10%程の声の代弁」とも言う。この10%という数字はどこから来たのか不明である。共同通信の調査では、「あまり評価しない」が19%、「全く評価しない」が9%とある。この時に限って19%を無視しているのである。統計数字は使う人により恣意的に利用されるものであることが判る。


今回の各社の世論調査は、安倍首相退陣表明だけを取り上げて実施された。退陣表明された以上、長年の安倍政権の足跡や問題点を徹底的に解明した上で改めて実施されるべきものである。どの国も、前政権の功罪を調査し、残された疑惑解明に全力を挙げて取り組んで再発を防止するのが常識である。







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