この写真は何を写したものか?


鰐の子は何匹?.jpg

ノーヒントで上掲の写真を眺めて、何を写したものか判る人が何人いるか。私の第一勘は美味しそうなプリプリした海老が寄り集まっているという印象だった。その数の多さに目を奪われて、手前のグロテスクな物体は川底から頭をだしている岩にしか見えなかった。


正解は絶滅危惧種に指定されているインドガビアルという名の鰐の赤ちゃん達で、全面のグロテスクな顔は父親鰐である。掲載記事には「この写真に写っている鰐は何匹?いくら時間をかけても良いので数えて見て欲しい」とある。高齢者運転免許更新前の認知症試験のように、30秒眺めてから、後で思い出させるような意地悪な設問ではない。


親鰐は子供達を守ろうと周囲を警戒している。多くの四つ足動物が赤ちゃんを運ぶ時と同様、鰐も子供達を大きな口の中に入れて運ぶが、このインドガビアルは鼻の先にある口の端が盛り上がっているのが特徴で、そのため子供達を口の中に入れることが出来ない。子供達は親の頭や背中に掴まって守って貰っている。


この鰐は淡水の中で住むが、川がダムや灌漑用の堰で流れをせき止められて行くので棲息地が減少している。従って種の数が減り、今では実際に野生の棲家を見ることが殆ど出来ない。ロンドン自然史博物館にあるような標本の形でしか見ることが出来ないが、今回はプロの写真家が偶然に現場に遭遇して撮影した貴重な映像で、今年の野生生物写真家コンテストで大きな注目を集めている。


入賞作品は10月13日に発表される予定で、10月16日からはロンドン自然史博物館で企画展示も行われることになっている。


出典:BBCニュース(こちら英文)