GoTo論議に顔を出さない男




新型コロナ感染者拡大の中で、政府はようやく批判のあったGoToトラベル、GoToイートの実施停止の姿勢を打ち出した。但し、ハッキリと中止を宣言した訳ではない。経済活動の停滞を懸念する菅総理、西村経済再生担当大臣などは及び腰で、一部の実施を地方自治体に一任すると丸投げの形である。


政府が、このような踏ん切りのつかない動きをさせているのは、陰に大きな力が動いているに違いない。今までのところ名前も取り沙汰されておらず、表舞台にも顔を出さないが、二階俊博自民党幹事長である。同氏は全国旅行業協会の会長を30年近く勤めており、「政府に対して、殆ど命令に近い形で要望したのがGoTo構想の始まり」と言われ、「GoTo受託団体が二階幹事長らに4200万円の献金」とのスクープもある(文春オンラインこちら)。自民党の議員37名に対する総額であるが、「中でも突出して多いのが二階幹事長に対する献金額」の記述がある。


二階幹事長と言えば、安倍前総理の後任選出に同氏の派閥が率先して菅氏を応援し、他の派閥が雪崩込んだ経緯がある。菅総理誕生の実質的な原動力となったのが二階幹事長である。この意味で、菅氏は二階氏には頭が上がらない状態にあるのは優に想像出来る。菅政権発足後、二階氏の名が出て来ないが影で影響力を行使しているに違いない。


その黒幕が、無言で控えている限り圧力が行使され、GoToキャンペーンを強行に停止出来ない状態になっているのではないかと、これはこのブログページ管理者の推測である。







余程頭の良い人が考えたに違いないソフト



長期入院から退院して一週間、気が付けば12月が目前に迫っている。カミサンから督促を受けて今年はまだ年賀状の作製に手が付いていないことを知らされた。体調はそれどころではないが、時間との勝負で気が進まないまま作り始めた。


賀状の作製はいつもパソコンの標準に付いている「筆ぐるめ」を利用している。ただこのソフトは余程頭の良い技術者が考えたに違いない程複雑である。私もメーカーに勤めていたが営業部に所属していながら、技術部との接触は深かった。技術部も電気系、機械系、コンピュータ系に分かれている。技術部の中でも嘲笑気味に評判だったのは「頭の良いヤツ程、図面は複雑で装置が使い難い」という点だった。電気回路図でも簡素に出来る筈が、頭の良いヤツ程複雑な設計で製造部門の評判が悪かった。図面を一目見て、誰の作図か判ると言われていた。


「筆ぐるめ」がそれである。毎年一回しか使わないためか、なかなか習得出来ない。第一、目的とするもの、例えば住所録一覧表の印刷をしたい場合など、何回かの操作を繰り替えしてやっと「印刷」ボタンを押す画面に到達する。いつも、ネットで「筆ぐるめの使い方」を呼び出しておいて、都度そのガイドに従って操作する必要がある。よくも、こんな複雑な使い方を考えたものだと逆に感心する。


今回も病み上がりの身で苦労しながら、何とか形ばかりの賀状を作成した。例年と異なり、満足な出来ではない。如何にもヤッツケ仕事の印象がある。でも良い、年賀状というものは丹念に読み、鑑賞されるものではない。沢山の賀状を一挙に受け取った人は、差出人を確認して、「あぁ、今年もヤツからくれたか」で済まされるケースが多い。


と自分で納得して我慢することにした。







「桜を見る会」での菅首相の責任




「桜を見る会」前夜祭で安倍事務所の差額補填、事務所の収支報告書未記載に対し、野党が国会で菅首相の間接責任を問う質問が続いているが、これは筋違いである。菅首相の答弁のように、「安倍事務所の関係団体の問題」として自分は関与していないと突き放すのは正しい。但し、「桜を見る会」そのものに対する関与について、菅首相は逃げる訳には行かない。


「桜を見る会」そのものは政府主催の行事であり内閣官房が所管している。官房長官はその最高責任者である。当時、その席にあった菅首相は全くその立場にあった。その時に起こした疑惑、招待者名簿を野党から要求があったその日にシュレッダーにかけたこと、招待者選定は安倍当時首相だけでなく、官房長官が大きな力を握っていたとされている。


例えば毎日新聞報道によると、与野党の国会議員は「招待券が欲しい」と菅氏に「口利き」を依頼するのが慣例化していた、菅氏は合計数百人を招待するよう、招待状を発送する内閣官房に推薦していたことなどが明らかになっている。内閣官房は「毎年同じ人を呼ぶのは会の主旨に反するので避けて欲しい」と要望していたが、菅氏自身これに反する推薦をしていたとも伝えられている。この点についての本人の反省の弁は今に至るまで見当たらないと指摘されている。また、反社会的勢力とされる人物との交流と招待の疑惑もある。


野党の菅首相に対する責任追及は、「桜を見る会」を主宰する立場として行っていた時の行為に対し行うべきで、今東京地検が捜査している「前夜祭」の収支疑惑と明確に線引きすべきである。これを混同して同時に問題にすると、「自分に関係のない他の事務所の問題」と一括して逃げられてしまうことになる。





今日読み終わった本―「仏教抹殺」




今日読み終わった本:

『仏教抹殺』 鵜飼秀徳 文春新書 2018年12月


「今日読み終わった本」といつものタイトルだが、実は入院中に読んだ本である。入院が長引いたため、図書館の返却日をはるかに過ぎ、家族に返本を依頼せざるを得なかった。


本の内容はショッキングなものだった。明治維新に神仏分離令、それに伴う廃仏毀釈があったことは学校で学んで知っている。但しそれは言葉だけのことで、そのウラにはどんな史実があったかは学校の歴史も同時代の物語にも出て来なかった。完全に蓋をされていたのである。


タリバンが世界遺産のバーミヤンの摩崖仏を爆破して世界から非難されたと同様の寺院や仏像の破壊行動が日本でも行われていたのである。国宝級の仏像が破壊され焼却された数は現存する国宝の3倍以上に達するとの調査報告もある。また、寺院そのものも破壊され尽くし、鹿児島では寺院が全く消え失せ、破壊率100%で同県では暫く寺院が存在しない状態が続いたと言われる。


各地でどんな破壊行動が行われたか、筆者は全国に足を運び、佐渡や隠岐などの島も含めて丹念に調査しまとめたのが本書である。その内容には凄まじいものがある。元々明治政府が歴史の恥部として蓋をしてしまい、歴史的資料もなんら残さなかった中での調査だから、各地の当時の現状を知る古老の話や、破壊された残骸を探索するなど各地の凄まじい廃仏毀釈の実相を掘り下げて行く執念とエネルギーには驚嘆する。


華やかな明治維新の物語のウラに、日本が外部には知られたくない歴史があったことを見事に浮かび上がらせた良書であった。これらの隠された事実はもっともっと取り上げられて良い。

「米国第一」は結局「自分第一」だった。



米国トランプ大統領は、遂にバイデン次期大統領への政権移譲手続きに入ることに合意した。それでも、あれだけ大差をつけられながら、選挙での敗北は認めていないという。彼が繰り返し唱えて来た「Make America Strong Again」(米国を再び強い国にしよう)という米国第一主義のスローガンは選挙戦が終わると「自己第一」だったことを暴露した。負けを認めない裁判に訴える行動は、各州で却下されても執拗に繰り返し、そこには「米国第一」の姿は完全に消えて、「自分第一」、「トランプ第一」が明らかになったのである。


米国は諸外国から見ても民主主義の輝ける見本だった。それがトランプの登場により完全に崩壊した。大統領就任早々、就任式に参集した群衆の数をオバマ大統領の時と比較した写真を並べて明らかに自分の時が少ないと証明されても「オバマよりも多数が参集した」と公言したことにより、各メディアよりウソつきのレッテルを貼られてしまった。


その直後、相次いで大統領令に署名した内容は全てオバマ前政権により確立された法令を反古にするものであった。その理由は明確である。オバマ氏が黒人だったためである。この時にトランプの白人至上主義が明らかになり、その後も警官による黒人殺害が相次いでも非難することはなく、逆に肯定する発言が続いた。「Black Lives Matter」(黒人の命も大切だ)運動には、これを権力で取り締まる行動にも出た。女性蔑視の発言も続き、これが一部の国民の支持を得て、米国は完全に分断された社会となった。


テレビ演説中にも根拠のない、自分本位の作り話が続いて局から演説の途中で放送中断されたこともある。要するに、自分本位の姿勢が強いリーダーだった。歴代米国大統領で最低のレッテルも貰っている。


前回の大統領戦では、米国のラスト・ベルトの復活と雇用拡大、不法移民阻止のための国境封鎖など具体的政策の提案があったが、今回の選挙では何もなくただ、「米国第一」、「あと4年」を繰り返して支持者を扇動するだけであった。


偉大だった米国を崩壊させた歴史に残る大統領だった。その引き際も醜いものである。


安倍元総理、ウソに対する悪気なし




安倍元総理が子供の頃、家庭教師を務めた女性の話が記事に出たことがある。「遊び呆けている安倍少年に、宿題は終わったの?と聞くと、ウン、全部したよとシレッと答えた。彼女が調べて見ると何もしていない。仕方なしに彼女は左手で宿題を書いて学校に持たせた」。ここに安倍氏の生来の性格が見事に説明されている。


安倍氏が世界に公言して大ウソがある。東京五輪招致運動での演説で「フクシマについてお案じの向きは私から保証します。状況は完全にアンダーコントロールにあり、東京には如何なる影響もありません」。これを聞いた各国のリーダーの中には、安倍氏の本質を見抜いた人が何人かいたかも知れない。


森友学園問題で、「私や妻が関与していれば、私は即座に総理と議員を辞職します」と言い放った時の顔を覚えている人は多いだろう。そこには何の悪気もない。しかし現実はどうか。公文書の改竄、その作業に従事した公務員の自殺などが相次ぎ、総理の関与は誰が見ても明白である。


ここに決定的なウソが暴露された。桜を見る会の前夜祭の会計処理である。安倍氏が国会でも頑なに否定したが、前夜祭の費用は参加者の会費だけでは賄い切れず、差額は地元山口の安倍事務所が補填していた。2013年以降各年に例外なく行われ、その差額支払いは結局総額800万円に達したと言われる。その費用は政治資金収支報告書に記載されず、政治家による選挙区内の有権者に対する寄付行為を禁じた公職選挙法に触れる可能性がある。


この事実を国の最高決議機関である国会で一貫して否定し、ウソで塗り固めた説明を通していたのである。この間、大事な政策も審議されず、日本の政治は完全に停止されていたのである。


振り返って見ると我が国最長の安倍政権は結局ウソが蔓延した時代だった。しかし、その間のご本人の表情を見ると反省の色は全くない。ウソをつくことは悪いことだとの様子もない。「任命責任は私にある」と言い重ねたが、その責任は全くとらなかったように、ウソをつくことには悪意はなかった。そんな性格の国民の代表だったのである。




GoTo運動は中高所得者層対象の特典




何かと批判を浴びながら、政府はコロナ感染者激増のため、GoTo事業停止に重い腰を上げた。それもスッキリしない姿勢である。自動車輸出以外、疲弊した経済を活性化するため、国内での観光や飲食意欲を喚起して消費を奨励し、景気・経済を再興させる経済政策である。具体的には旅行や飲食の費用を大幅割引して、利用し易いよう誘導する策である。


この計画程、政府・官僚が日頃、富裕層や高所得層にしか目が向いていない姿勢を示すものはない。その日の暮らしにも苦しむ低所得者層には全く関わりのない計画である。逆に、これら低所得者層には、政府が盛んに事業を奨励し、その利点を喧伝しても、ブランド牛の焼肉を安く食べさせている光景を見せても、別世界の出来事として関心を示せないことは確実である。


政府の発表では、GoToトラベルの利用者は4千万人という。低所得者層はこの2倍は存在する。政府・官僚はこの層には全く目が届いていない。国民を「総合的・俯瞰的」に見る姿勢は全くない。


経済活性化のためには、中高所得者層の消費支出を頼りにするGoTo事業は確かに一つの策である。では、低所得者層には消費を喚起し国の経済活性化に寄与する潜在的な余力は全くないと無視すべきなのか。


GoToトラベル利用者が4千万人なら、利用出来ない低所得者層も仮に4千万人としよう。これら低所得者層でも欠くことのできない消費がある。内容は貧しくても「食費」が必ずある。いくら最低限の食費でも4千万人もの消費の総額は相当なものに違いない。


政府・官僚は、それこそ「総合的・俯瞰的」にこの点にも焦点を当て、低所得者向けGoToイートを策定してこれらの層に経済的メリットをもたらす何かの案を考えることは出来ないか。結果として国民消費支出が増え、経済活性化の一助にする策を優秀な官僚なら案出出来ると思う。



入院期間中のテレビ視聴料7千円




病院には各病床にテレビが設置されている。入院中の患者の唯一の慰みである。ところが、テレビを見るのはタダではない。各階エレベータ・フロアに設置のテレビ・カード自動販売機でカードを買って来て、受像機に差し込む必要がある。カードは1枚1000円で20時間見られる。


千円で20時間とは、1時間50円の視聴料である。単純計算で1分で5円に近い。民間放送の場合、番組の途中にCMが入るが、普通は気が付かなかったが4~5分が一般的と判った。CMを見るだけで5円かかるのでバカバカしくなってCMが入る毎にこまめに電源を切ることが習慣になった。


これ程、節約しても35日間の入院中に使ったカードは7枚、視聴料7千円であった。私はつまらないドラマやバラエティ番組は元々見ない。見るのはニュースや報道特集で、本来は長時間番組は見ない。にも関わらず何故こんなに使ったか?


10月20日に手術を終えて、病床でゆっくりテレビを見るようになったのは10月25日位からだった。時あたかもテレビ報道は大阪の都構想に対する住民運動の賛成・反対運動一色。次いで11月1日の投票日、即日開票結果の報道で目が離せることはなかった。11月1日午後10時の就寝時の開票速報と予想は賛成派がリードしていたので推進派が勝ったな、と思って眠りについた。翌日目が覚めてテレビのスイッチを入れると吉村知事と松井知事が並んで、「今後は都構想について運動することはない」と発表する場面が飛び込んで来たので逆転したことを知った。その後の報道はその解説が続いて長時間見さされた。


これがテレビ・カードを消費した理由の一つであるが、続いて米国の大統領選挙運動及び投票、延々と続いた開票結果速報に画面にくぎ付けになった。毎日似たような報道が続いたが、結構面白かった。都構想と米国大統領選挙、これがテレビ・カードを消費した理由である。


その後はCMになると電源を切る番組を小刻みに見る程度の報道番組で終わったが、振り返って見ると一ヶ月の視聴料が7千円とはボッタクリの設備だなと思った。




入院していました



このブログページは、昨10月14日より更新なく、それ程殆ど毎日更新していたのが急に沈黙してアクセスして貰っている友人・知人に心配をおかけしたことをお詫びする。


10月14日、かかりつけの医師より電話あり、血液検査の結果が良くないので大病院で精密検査を受けるため紹介状を渡すので取りに来いとのこと。急ぎ受け取りに行くと、明日に予約を入れて置いたので受検するよう指示を受けた。


10月15日、半日で終わると気軽に出掛けたが、各種精密検査を受けた結果、緊急入院の指示があり、そのままストレッチャーで病室に運ばれた。本人の意思確認も何もない緊急入院である。病室から家族に連絡を取って身の回り品の持参を依頼すると共に、来院のため使用したマイカーの駐車場使用許可の手続きをした。


10月16日、胃カメラ検査の結果、胃に大きな異物が発見され手術が必要となった。遺物とは癌細胞であることは後で説明を受けた。手術や麻酔に関する注意事項説明あり。


10月20日、胃摘出手術。出来れば全摘は避けて欲しいと懇願していたのが聞き届けられ、30%は残したとの説明を後程受けた。麻酔から目覚めた時はICUの中のベッドであった。手術は6時間で済んだ由。


以上が緊急入院から手術に至る経緯である。自分の記録のために多少詳しく記述した。


しかし、かかる大手術は80才を過ぎた高齢者には体に負担が大きく、術後に体温38度を下がらない状態や、足のむくみなどの治らない状態が続き、途中から腎臓内科や泌尿器科の応援があって、結局術後1ヵ月の療養を要し、11月20日退院した。


夏の終わり頃に入院したが、退院したのは晩秋になっていた。