GoTo運動は中高所得者層対象の特典




何かと批判を浴びながら、政府はコロナ感染者激増のため、GoTo事業停止に重い腰を上げた。それもスッキリしない姿勢である。自動車輸出以外、疲弊した経済を活性化するため、国内での観光や飲食意欲を喚起して消費を奨励し、景気・経済を再興させる経済政策である。具体的には旅行や飲食の費用を大幅割引して、利用し易いよう誘導する策である。


この計画程、政府・官僚が日頃、富裕層や高所得層にしか目が向いていない姿勢を示すものはない。その日の暮らしにも苦しむ低所得者層には全く関わりのない計画である。逆に、これら低所得者層には、政府が盛んに事業を奨励し、その利点を喧伝しても、ブランド牛の焼肉を安く食べさせている光景を見せても、別世界の出来事として関心を示せないことは確実である。


政府の発表では、GoToトラベルの利用者は4千万人という。低所得者層はこの2倍は存在する。政府・官僚はこの層には全く目が届いていない。国民を「総合的・俯瞰的」に見る姿勢は全くない。


経済活性化のためには、中高所得者層の消費支出を頼りにするGoTo事業は確かに一つの策である。では、低所得者層には消費を喚起し国の経済活性化に寄与する潜在的な余力は全くないと無視すべきなのか。


GoToトラベル利用者が4千万人なら、利用出来ない低所得者層も仮に4千万人としよう。これら低所得者層でも欠くことのできない消費がある。内容は貧しくても「食費」が必ずある。いくら最低限の食費でも4千万人もの消費の総額は相当なものに違いない。


政府・官僚は、それこそ「総合的・俯瞰的」にこの点にも焦点を当て、低所得者向けGoToイートを策定してこれらの層に経済的メリットをもたらす何かの案を考えることは出来ないか。結果として国民消費支出が増え、経済活性化の一助にする策を優秀な官僚なら案出出来ると思う。