儲け主義の医院




近所の皮膚科医院に行った。別に診察治療して貰うような症状は何もない。毎年この時期に出て来るパックリ傷と言われる「ひび割れ」が、右手指に5ヶ所、左手中指に1ヶ所出来て、前回貰った薬が良く効いたため、再び貰いに行ったのである。受付で、「忙しい先生に診て貰うような症状ではないし、後の患者も待っているので、薬の処方箋だけ発行して貰えませんか」と頼んだが、症状を確認しなければ処方は出来ませんとの素気無い返事だった。


「私の通う内科医院は、毎回降圧剤を貰うだけで至って健康なので診察の必要がない。電話一本で処方箋を発行してくれて受け取りに行くだけで良い」とねじこんだが、この皮膚科医院は応じなかった。30分待たされて診察室に呼ばれたが、案の定私の指のキズをチラリと眺めただけで、「ではご希望の薬を処方しましょう」と言うだけで、傷口に薬を塗るなどの処方もしてくれなかった。


受付で処方箋と同時に診察料の請求書を貰うと、「初・再診料 288点、投薬68点 総診療費3560円、負担金360円」とある。360円を払っただけで良かったが、医院は3分間の診察・治療なしで健康保険組合に3560円請求出来る。医院はこれが目的だったのである。


支払いを終えて、隣にある薬局に入り処方箋と健康保険証を提示する。暫く待って、2種類の薬(5%サルチル酸ワセリン軟膏 100g1瓶、ゲンタシン軟膏0.1% 1mg 20g 2本)を渡された。これで合計230円。診察・治療なしの先程の医院より、良く効くこの2つの方が安い。ことに私が好きな即効薬ゲンタシン軟膏は2本もついてくる。なんだかトクをしたように感じた。


先程の医院で看護師に、「水仕事もしないのにひび割れを起こすのは何故か。予防する方法はないか」と聞くと、手指が乾燥しているからで、「コシツ剤を塗ると良い」という。初めて聞く名で「コシツ剤」とも「トシツ剤」とも聞こえる。どんな字を書くのかと聞くとメモに、「保湿剤」と書いた。「ホシツ剤」が正しいらしい。どんな薬かと聞くと、例えばハンドクリームと言う。それなら初めからそう言ってくれれば良いのに、専門用語を使われて困った。しかし参考になった。今まで女性専用とおもっていたが、自分でも試してみようと思う。