時代の波と差別表現



東京五輪の開会式、閉会式の演出を統括するディレクターが女性を侮辱するようなアイデアを提案したとして、自ら辞任を申し出で組織員会で了承されたニュースが駆け巡った。森前会長の差別発言が国際的な問題に発展したのに引き続き、懲りない日本の差別社会として「呪われた東京五輪」のタイトルで報道したメディアもある。


新聞やテレビ報道の範囲では、単に女性侮辱とか差別表現とあるだけで具体的にどんな表現があったのかは伏せられている。その表現を使って報道すること自体に問題があるとの配慮に違いない。「森さんと同様に、また何かマズイ言葉で口を滑らせたナ」と推察するしかない。


ところが、ネットで海外メディアの電子版をサーフィンしていると直ぐ判った。例えばNYタイムズの「今日のニュースの見出し」を見ると『Tokyo Olympics official resigns after calling Plus-size celebrity “Olympig”』とムケムケの表現をしている。ABCやBBCニュース、AFPも同様である。「プラス・サイズの著名人」とか「オリンピッグ(豚)」など、私が接した範囲の日本メディアの記事には出て来ない。海外と同じ表現をすればSNSで炎上するのかも知れない。


この報道が出た当初は、当の渡辺直美は自分が侮辱されたとは思っていない、太目体形は私の「売り」であると言っていたのでここまで騒ぎになるとは思っていなかった。


男性優位・女性蔑視は日本社会で際立っているとして最近は過剰反応の傾向すらある。ほんの一昔前は、ビートタケシが具体的にタレントの固有名詞を挙げて、「あのブス」とか「足短か」と直截的な表現を使って喝采を博し売り出した時代だった。男女平等社会は欧米、特に米国からの影響が強いが、その米国ですら最近のアトランタでのアジア系女性をターゲットにした乱射事件がヘイト思想から来ているとか、トランプ前大統領の白人優位思想が多くの支持者を得ているなどが問題にされている。平等思想の音頭取りの米国メディアですら、前記の表現を使って問題にされることはない。


基準のない話だが、日本は周囲の反応に敏感な余り、自分の意見を持たない委縮した表現をする社会に成り下がったのかも知れない。






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この記事へのコメント

2021年03月20日 22:45
ビヨンセのMVと同じことを渡辺直美がやっています。アメリカで人気者です。
笑いの背景には、「あの体型なのに」があります。それを言えない風潮が。お笑い芸人さんたちは、今回の件に寛容なコメント。今、情報を出す人の悪意を感じます。