隠れ会食は無くならない



深夜の飲み会や会食の自粛要請にも関わらず、厚労省の役人23人がわざわざ営業自粛に応じない飲食店を探し出して深夜まで送別会を開いていたのがバレて、大臣の謝罪と自らの給与の一部返上を含む関係者の処分が発表された。


田村厚生相は、「国民の信用を裏切り、かかる形になったことに深くお詫びを申し上げる。本当に申し訳ない。早急に事実関係を調査し、関係者の処分を行う」と事件発覚時に謝罪会見したが、この言葉は今まで繰り返された他の閣僚の発言と全く同じで新鮮味がない。従って、類似の不祥事を防止出来ない。中には「再発を防止する」とまで踏み込んだ発言をする閣僚もいたが、その内容が示されず「第三者委員会で調査する」で済ませてしまうので、かかる不祥事が止まるところなく続く。


我々民間企業が何か不始末を起こすと、関係省庁からこっぴどい叱責を受け、謝罪文書の提出を要求される。種類は「始末書」、「顛末書」、「経緯説明書」、「反省文」があり、この順序で取り扱いが厳しい。省庁により取扱いが異なるが、通常「始末書」が一番厳しく作成者は社長名となるので、当事者はこれを避けるべく「反省文」か「経緯説明書」で済ませて欲しいと役人と交渉することになる。省庁も書類によっては地方支署止まりとか本省へ報告などの扱いが異なる。


「始末書」にせよ「反省文」にせよ、必ず「再発防止策」を記載した文書の添付を求められる。これがまた難問で、内容により社内の経営企画室、法務部や広報宣伝部、文書課など専門部署の意見を求めなければならない。何しろ、文書というものは残るもので、後々「これを見ろ」と突き付けられる材料となるので通り一遍の内容では済まされない。


お役所は民間企業に対してはこんな無理難題を押し付けて来るものである。ところが自分達は痛みを覚える対策を取らない。不祥事を起こした閣僚や議員、省庁の官僚や部署は、民間に課している「再発防止策」を公文書として国民に公表して審判を仰ぐべきである。


安倍前首相を筆頭に、政府や役人は文書を破棄・改竄することは得意だが、文書を残すことには大きな抵抗を示すと思われるが、かかる措置でも取らない限り、類似の不祥事は後を絶たない。