国民の代表が勝手に決める



“The situation is under control (フクシマの状況は統御されています)”とはこういうことだったのか。処理水は海に放出することだったのである。ただ第一報を聞いた時は「いつ決まったのか」という単純な疑問だった。海に流すことにより影響を受ける国民が「止むを得ない」と何時どこで合意したのか聞き逃した気がしたのである。


その後新聞で、「政府は福島第一原発の汚染水について放射性物質の濃度を下げた後、海に流す方針を決めた。新たな風評被害が確認されれば、漁業関係者らの意見を聞き、具体的な対策を練ることも確認した。関係者などが反対する姿勢を崩さない中での決定となった」とある。影響を受ける国民の同意なく、国民の代表の議員による国会審議もなしに、かかる国家の重要問題を「政府」が一存で決めたられることにも驚いた。一瞬、「閣議で何でも決定出来る」慣行が定着した国との印象を持った。


「風評被害が確認されれば具体的な対策を練る」とあるので、現段階では何の対策案もないことが判る。予想される影響についての対策なしでエイヤッ!と決めたことが伺える。


日本は四方を海に囲まれた水産国だから、別に輸出に頼る必要はなく全て自給出来ると思っていたが、調べて見ると日本の魚介類の自給率は59%(2018年度)で半数近くを輸入に頼っている。そう言えば、スーパーで売られている魚の原産国を見ると、サケはチリ・ロシア、エビはタイ・インドネシア、タコはモーリタニア、サバはノールウェイなどの表示が目立つ。我々の食卓に乗る魚の半数近くが外国産なのである。


従って、魚を日本から輸出する必要はなく、自国で消費すれば良い話である。日本から輸出される魚類を見ると、海外の日本食ブームによるマグロ・ブリ・カジキ・サバ・ホタテ貝・ナマコなど我々が欲しい食材ばかりである。風評被害で予想される輸出に対する影響は今でも韓国・中国向けだが別に買って貰う必要はない。日本で消費されていると聞けば、欧米では人気のスシ材を黙っていても買ってくれる筈である。


では日本人は放射性物質入りでも食するのかとなるが、専門家の意見では体内への影響は25年後とのことなので、高齢化社会でそれ迄生き永らえる人は少ない。心配なしに美味しい日本産を楽しめば良いのである。