脳の一部が壊死



このところ快晴の汗ばむ程の陽気が続く中で所属しているグラウンドゴルフの例会に出席した。河川敷の常設コースは他のクラブの例会も多く、コースを回る順番を待つ程の盛況である。平日にも関わらずコースを埋めている人達は全て現役を退いた高齢者ばかりである。


ご機嫌のコンディションの中で談笑しながらコースを回っていて、同じパーティの女性から怖い話を聞いた。彼女と同じ町内に住む他のクラブ所属の男性の姿を最近見かけないのを何気なく話を持ち出すと、「あんたは(私のこと)胃を切ってしまったが、術後の食事は何でも美味しいと言っている。幸せな男である。話題に出た男性はあんたより半年早く退院し、その後元気でグラウンドゴルフの公式ゲームにも出ていたが、最近新たに脳梗塞で倒れた。結果として何も食べられなくなり食欲も起らないと言う。食欲を起こす命令を出す脳の部位が壊死してしまったと言われた由。止む無く胃にパイプを通して栄養剤を補給している」と言う。


怖い話があるものだとネットでどんな症状なのかを調べて見た。交通事故や老化で脳が損傷を受けると身体にいろんな変調を起こす例がズラリと出ている。人間の脳の機能が如何に大切なものか改めて思い知らされる。その中の片麻痺患者のカテゴリーの中に、摂食・嚥下障害というのがあり、話題の知人はこれに該当するらしい。味覚障害以前の問題で「食べ物が呑み込めない。食べることが出来ない」とあり、これらを司る脳の部位が死滅すれば回復は望めないとある。


私の家の向かいに住む主人は私より10年ばかり若いが、海外勤務から帰って暫くして脳梗塞で倒れ、車椅子生活を強いられている。精神力の強い人で毎日のデイサービス通いに加え、定期的にやって来るリハビリ師の介助を受けて家の前の道を歩く訓練を続けている。夫人の話では、脳の一部が死んでしまったと医師から言われたと聞いた。


一昨日、現役時代に懇意だった同年齢の男の訃報を受けた。技術畑のやり手で常務にまで上り詰めたが、郷里の山梨で亡くなったので詳細は判らない。病気とは縁の薄い元気な男だったので実感が沸かないが暫く病気療養をしていたとの噂がある。


こんなこともあり、私も胃の切除手術後の体力の衰えを痛切に感じる毎日だっただけに、温暖な気候になったにも関わらず気分の重い毎日である。