犠牲者はアスリートだけでない



今朝の毎日新聞に「東京五輪開催の可否」のテーマで、東京オリンピック委員会(JOC)山下泰裕会長と東京都医師会尾崎治夫会長との相反する意見が併記されている。


JOC山下会長はご自身の選手時代の経験を踏まえて、「安心安全を担保できるなら観客を入れて開催したいという思いがあり、ぎりぎりまで見極めさせてほしい。大半の選手にとって、五輪は4年に1回ではなく、一生に一度出場できるかどうかの大会だ。観客がいるのと、いないのとでは選手も違う。実際に競技場で観戦すると、人生が変わったり、叱咤(しった)激励されたりと、学ぶことは多い」と開催を前提として最終段階まで結論を急がないよう希望されている。


一方の尾崎会長は、『新型コロナウイルスに関わる医療現場は「ゴール」が見えない状況が長く続き疲弊している。第3波時のような医療の逼迫(ひっぱく)状態を防ぐため、東京都医師会としても病床拡充など体制整備を進めてきたが、このような感染状況の中、あと2カ月で東京オリンピックを開催するというのは常識的に考えて信じられない思いだ。五輪・パラリンピックを乗り切るには少なくともステージ2(感染漸増)以下、東京都の新規感染者数が7日間平均100人以下という数字を基準にすべきだと考える』と限りなく中止論だがここでも6月ギリギリまでと譲歩している。


私はお二人の意見を聞くまでもなく五輪中止派である。都医師会長も都や大阪の医療事情から直ぐにでも五輪中止発表し現下のコロナ禍に注力すべきとの考えが明らかであるが、6月ギリギリまでと言うのは政府や都政に配慮した最大限の譲歩に違いない。


山下JOC会長の「大半の選手にとって、五輪は4年に1回ではなく、一生に一度出場できるかどうかの大会」というのは視野が狭すぎる。中止した場合の影響は何も今回出場を予定している選手だけではない。既に昨年より一年延長した結果、不本意ながら昨年に選手人生にピリオドを打ったアスリートもいる。また一般社会でも、就職が内定していながら取り消された人、長年の受験勉強を無にして大学に入れなかった人も多い。私も就職氷河期の年に就労に巡り合わせた経験がある。その人、その人の責任ではないのに運命の巡り合わせで「人生が変わった」人がいる。何もアスリートだけが犠牲者ではないのである。




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント