自民党総裁選討論会



日本記者クラブ主催の自民党総裁選討論会の様子を毎日新聞デジタル記事に挿入されている動画で見た。9分弱のダイジェスト版だったが、何だか久し振りの新鮮な印象を得た。夫々の候補者の政策・主張に対して論議が展開されたという議員としては当たり前の光景を見たからである。従来の主な討論として見慣れている国会や予算委員会での質問に対する回答のような通り一遍の脚本通りの展開ではない。


我々が見慣れているのは、閣僚や議員が自席の上においたメモを読みあげる、極端な場合は棒読みで自分の言葉でないやりとりだったからである。また、総裁選とはいうものの、多くの場合は派閥の力で既に根回し済の筋書き通りの茶番劇だった。質問に対して、はぐらかした対応でなく、当然のことながら自分の言葉で前を向いて意見を述べている姿を見て好印象を持った。討論会とは言いながらNHKの日曜討論会でも自分の言葉でなく用意した原稿を読む姿を見慣れているだけに、尚更の感があった。


ただ、討論の内容については不満が多い。喫緊のコロナ対策に具体性はなく、外務大臣を経験した人が二人もいるのに、外交問題については殆ど論議がなかった。如何に日頃「内向き」の党であることが判る。もう一つは安倍・菅内閣の残したモリカケ・「桜」問題の疑惑解明に向き合う姿勢が、野田候補以外は皆消極的で、当初は調査に前向きだった姿勢がいつの間にか口を閉ざす論調になっている。安倍元首相の影響力が自民党内では如何に大きいか驚かされると共に、それが総裁選で投票する議員・党員を動かす原動力は何かが不思議である。


毎日新聞の世論調査で誰が総裁になって欲しいかでは河野氏が43%、高市氏15%、岸田氏13%、野田氏6%。この結果通りとなると投票で過半数を取れる候補はなく決選投票となる。誰がなるにせよ、安倍政権の継承は止めて欲しい。菅内閣はこれで失敗した。政権が代わることは政策も変わり政府も国民もフレッシュな気持ちになるものである。