非営利職によるカネ遣い



メーカーに勤めていた時、モノ造りや販売に携わらない総務や人事部などの管理部門を企業の利益に直接貢献しない非生産・非営利部門と呼んで、人に食わせて貰いながらエラソウにする人種と腹の底で蔑んでいた。税金で食わせて貰っている役人や政治家もそれに該当する。この層はカネを遣うのは得意だが稼ぐのは得意ではない。国家予算はこれらの人種で策定され運用されている。


明日、衆議院選挙が公示され、立候補予定者もほぼ確定して来た。選挙公報はまだ出ないので個々の政策目標はまだ判らないが、各党首の公約を見ていると良くも恥外聞なく集票目当てのバラ撒きによる選挙民を釣る目標を掲げたものかと白けた気分にさせる。いずれも国民の税金を財源にした出費で、それに似合う歳入の手段を明示したものは何もない。それらの出費は国債という借金で返済は自分達が行うものでない。


「カネが無くなれば日銀でいくらでもお札を印刷して貰います」と貨幣経済の何たるかを知らない、まるで子供の銀行ごっこの遊びのような発想の時の総理大臣の言葉が残っている。挙句の果ては、自国通貨による国債で財政が破綻することはないとヘンな理屈で自分を安心させ国民を説得している。国債を買わされた民間企業や投資家、日銀がいつまでも返済されない債権を抱え込み続けるとの妄想を持っているらしい。


どんな家庭でも、収入に見合う範囲で出費している。消費者金融で返済出来ない借金を抱え込んで自己破産する若年層もいるが正常な経済活動ではない。収入が少なければ贅沢品の購入を我慢する、これが正常な家計運営である。


公約で収入のあてもなくバラ撒き案を出すのであれば、それに似合う歳出を減らす案を出すべきである。今回引退する川崎二郎元厚労相が「出産育児一時金を30万円から35万円に5万円増額する際に、埋葬料(費)を10万円から5万円に減額することで財源を手当てした」との回想録がある。これが本来の政治の姿である。


このような具体策を提示すれば国民の納得が得られ、清き一票という支持が得られるというものであろう。