真子さまから真子さんへ



私が中学校を卒業して就職活動をした時は、企業側は今の労働基準法で禁止されている差別採用活動をしたい放題だった。履歴書には原籍の記載欄があり、採用面接の時には本人の資質には関係のない親の学歴や職歴・肩書や家族の収入など資産内容、住宅近辺住人への聞き込み調査などなど。


採用活動としては企業の当たり前の行為と信じていて、これが定年直前に親会社の指示で子会社を設立し自分で新規に社員を採用する立場になるまで続いていた。採用面接で平気で父親の仕事先や地位の質問もした。その際、不採用とした応募者が所轄の労働局に苦情を持ち込んだらしく、労働局から呼び出しを受けて訪問したところ、幹部六人がズラリと顔を揃え厳しい詰問を受けた。


自分の就職時代の経験を話して、親会社からの指導がなかったと釈明したところ、親会社が名の知れた一流企業だっただけに始末書の提出を求められた。最終的に無罪放免されるまで何度も書き直しを求められ、親会社の人事部と法務部の助言を得たことがある。


この度、秋篠宮の長女真子さまが結婚されたが、相手の母親の金銭トラブルが週刊誌にスク-プされ社会問題に発展、婚約発表から4年間世間のバッシングを受けて結婚出来なかった。


私の若い頃は、周囲の女性が婚約すると女性は「就職先が決まりました」と報告に来た。結婚を就職と表現していたのである。それから考えると、前記真子さんへの世間のバッシングはご本人の関係のない相手の母親の個人的な問題で、明らかに労基法違反である。


ただ憲法上、皇族は日本国民とはみなされていない。勢い、基本的人権が無く、表現や職業選択、選挙権など国民に認められている自由はない。皇室という牢獄に押し込まれ、我々に認められている自由な行動や発言は出来ない。逆に、労働・納税の義務もない。


従って、労働基準法が禁止している「本人に関係のない事実に対する非難」の制約を受ける立場にないとして、これが過去の執拗なバッシングが許されていた背景かも知れない。


皇室を離れて晴れて日本国民になる。ここから憲法の保証する基本的人権の保護を受ける。とすれば今迄のような悪意のバッシングは許されない。