今の時代の労働組合



私の若い頃は会社の労働組合のいっぱしの活動家だった。初めは所属している工場の代議員からスタートし、3~4年後に代議員の中から選出される本部委員まで務めた。勿論、毎日の仕事のかたわらの組合活動なので専従ではない。代議員は職場の中からの選出なので所属職場の中から推薦で良いが本部委員ともなると、代議員の中から選挙で選ばれる。所属工場の中で立会演説を行った末、選挙で選ばれた。


勤務していた会社の労組は、ユニオン・ショップ制で従業員は全て組合員にならなければ、会社の社員としては認められなかった。当時の労組の重要な活動は組合員の雇用確保、労働条件の向上・改善、賃上げ闘争で、会社に対する申し入れや主張が受け入れられない場合は労働拒否(ストライキ)を行使する権利を持っていた。中小企業でも組合が力を持っている範囲で大企業の組合と同じ権利の行使を法で保障されていた。


このような組合活動が出来たのは、被雇用者が全て正規社員であり、今のように非正規社員採用の制度はなかったからである。僅かに、季節的に雇用されるアルバイトや特殊技能が求められる限定された職種(例えば、外国語通訳、タイピストなど)の派遣社員が短時間就労することが法律で認められていた。派遣社員の職種が生産職場など広範囲に認められたのは、小泉政権の時に竹中平蔵特命大臣の提言で法制化されて以降である。竹中氏はこの制度を利用して現在は派遣会社パソナの会長として大儲けし、政商として各方面から批判されている。現在社会問題となっている非正規社員の急増、労働待遇の低下をもたらした原因である。


労働組合の力が急速に低下したのはこの政変が遠因となっている。労働者の雇用を守り、賃金の向上に戦った当時の労働組合の力はない。では今の労組は何のために存在しているのか、どんな活動をしているのかについては、組合活動が盛んだった我々の世代では全く判らない。僅かに国政選挙の時に野党への支持団体として同盟などの名前が出て来るが、当時のように単位組合が弱体化した現在、どれだけの支持圧力があるのかは疑問である。


働き方改革を提唱するのであれば、現在の非正規社員の制度を撤廃し、労働者は全て平等という憲法の理念に沿った制度に復帰させるべきである。















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