国産至上主義



日本人は何でも日本産、日本製とあれば安心する傾向が一般的にあるらしい。スーパーの食料品コーナーで、例えば国産牛肉や国産豚肉の生鮮などは外国産と場所を替えて陳列されていることが多い。売値の異常な差が目立つことを避ける配慮の意味もあるのかも知れない。


我が娘は肉が好物であるが、外国産は絶対に買わない。国産肉であれば何でもブランド品の印象があるという。その癖、オーストラリアへ旅行してステーキを食べる時は現地産でも抵抗はないと言う。私も肉が好物で豊富な外国出張経験から、外国産牛肉には全く抵抗がない。アルゼンチンに出張した時などは毎晩ステーキを食べていた。どんな日本のブランド肉でも及ばない柔らかな高級肉がベラボウに安い料金で楽しめたのである。


日本のスーパーの野菜コーナーや豆腐売り場に「国産大豆100%使用」、とか菓子コーナーでも100円均一の駄菓子コーナーのビスケットや納豆販売の棚には「100%国産小麦使用」など大きな表示がある。日本の大豆国産比率は5.3%、小麦は13%から推察すれば虚偽表示であることは容易に推察される。


「日本産」の表示があるだけで安心する顧客心理に乗っかっている。同じ国産でも、野菜コーナーでは「滋賀産、地産地消」の表示があれば、他府県産より少々高くても安心する心理が働く。


日本の食料自給率は34%、半数以上が外国産である。どんなに国産と強調表示されていても殆どが外国産である。鮮魚コーナーの鮭や鱈、鮪などは国産品の入手は殆ど困難である。従って、ノールウェイ産鮭とかカナダ産など食品表示法で正しく表示することが義務付けられている。


にも関わらず、日本人の国産嗜好は「食の安全」がいつも根底にある。米国産の牛肉でBSE発生が確認され一時輸入禁止になったこと、中国産冷凍餃子による薬物中毒被害が広まり、いずれも日本で広く愛好されていただけに、日本産の食品品質管理に異常な信頼性が置かれているのが判る。最近も「中国より危険なヤバイ韓国よりの輸入食品」のタイトルで、日本で人気の「辛ラーメン」や韓国海苔など多くの食品で品質管理不備による危険が報じられた記事がある(こちら)。


この記事は日本の食品産業や農水産業界の陰謀とも疑われるが、我が国の乏しい食料自給率から考えると我々の注意を促すものと自戒して読む必要がある。