今回の衆院選に関するローカルな印象



今回の衆院選挙投票に関して、私の周囲で感じた極めてローカルな印象を記録する。


滋賀県の選挙に対する関心は概して低く、投票率も57.33%と全国平均を下回り、戦後3番目の低さだったと報じられている。歴史的に保守色が極めて強い土地柄であるが、最近は京阪神からの移住が加速され、全国でも珍しい人口増加の傾向があり、この色合いが変わりそうな雰囲気が期待されたが、若い世代の選挙に対する関心の全国的な低さが反映してか、全県の4選挙区で今回も自民党候補が独占した。


選挙戦期間中、河川敷の常設グラウンドゴルフ場で各ホールが全て愛好者で埋まっている中を、隣接する堤の上に自民党候補が選挙カーで通りかかり、車から降りて支持を要請するとプレーヤーの多くが手を振って応じている。「政治とカネにまみれた自民党を、いつまでも支持するのか」と周囲の知人に聞くと、殆どが「農協から頼まれている」との回答である。そう言えば、私のような京阪神からの転居者が多いプレーヤーでも豪華な賞品の農協主催やJAバンク主催のグラウンドゴルフ大会の常連者だけでなく、農業に従事している人も多い。農協の影響は農家以外にも広く日常生活に浸透している。


特に地盤・看板に乗っかかる二世議員がいる訳ではないので、農協の影響力が県民の保守色に働いていると見て良い。但し知事などの地方選挙では、例えば現参議院議員の嘉田由紀子(無所属碧水会)が「もったいない」を合言葉に、京都駅から僅か10分の場所での新幹線新駅建設に反対、他に国交省が強力に進めていた大戸川ダム建設、過疎地の町に計画されていた廃棄物処理場建設中止を訴え知事選に出馬、滋賀県知事選史上最多得票で保守候補を制したのを初め、後を継いだ現知事の三日月大造(元民主党、国土交通大臣政務官、国土交通副大臣)のように非自民が圧倒的多数の支持を得て当選したなど、明確な政策を持つ人材が現れれば、現在の自民党議員が地元に何の功績も配慮もない、影の薄い存在だけに、保守王国は堅固なものではない。


滋賀県民はいつまでも農協主導に委任する程、ノンポリでもなく愚かでもない。