18才以下一律10万円給付問題



今回の選挙で各党のバラ撒き公約は、国民だけでなく一部党内でも批判があるが、中でも自公公約の「18才以下10万円給付」については、特に反発が多かった。「一律支給」を主張するのは公明党で自民党ですら「一律ではなく所得制限」の条件を提示している。理由は前回安倍政権時に実施した国民一人当たり一律10万円給付を検証した結果、実に70%の国民が貯蓄に回して、肝心の困窮家庭救済の実効が薄かったことが判明したのが一因とされている。


今回の何故18才以下に限定するのかの疑問も出ていて、子供の養育費・教育費支援の目的が理解されたものの、富裕層にまで一律給付の対象となることが疑問視された。ここでも、18才以下の子供を持たない家庭への配慮が眼中にない問題が残されるからである。


「一律給付」を頑強に主張したのが公明党で、流石の自民党がこれを宥める構造となっている。では何故、財源の保証も責任も持たない公明党が頑ななまでに主張するのか。それは今回の選挙の大きな公約として展開して来たからである。その背景は、公明党母体の創価学会婦人部の圧力とされているが、学会会員や公明党支持者には特段に困窮家庭が多い訳ではないことは我々の周囲を見ても良く判る。むしろその逆と言っても過言ではない。


結局、公明党が固執するのは、選挙での公約に応えて票を投じてくれた支援者への態度表明、近く投票権を得る若年層に対するPRなど一票に対する宣伝など、票に対する自分の懐が痛まない投資である。


結果的には今日、自民党提案の年収960万円を限度とする代替案に同意することで公明党は譲歩した。この960万円という数字の背景は良く判らないが、公明党としては自分の腹は痛まないし、自分達は一律支給を固執したものの自民党や国民多数の意見に同意したと一部公約違反に対する弁明になる。


いずれにせよ、職を失い今日の食い扶持にも困窮しているシングルマザーや本当に給付を必要とする無所得・低所得層には、またもやカヤの外に置かれる結論となった。