ジャーナリストにとって世界で危険な国



「またまた記者の殺害死体発見、ジャーナリストにとって世界で最も危険な国の一つ」との見出しの記事がある。一瞥してまたロシアかサウジアラビアかと直感したが、今度は予想もしていなかった方角違いの中米メキシコだった。


「今週、またまたメキシコでジャーナリストが一人殺害された。今年になって5回目のメディアに対する陰湿な攻撃である。ベテラン記者フリオ・バルディヴィアが先週水曜日の午後、湾岸地帯のベラクルスの鉄道線路近くで首を斬られて横たわっているのが発見された。傍には彼の青いバイクが見付かっている」と記事が始まっている。


ベラクルス州政府は、「以前からも明らかにしている通り、事件には州政府は全く関係していない」として直ちに殺人を非難する声明を発表した。但し、記者の殺害に関する詳細には触れていない。


メキシコのジャーナリスト保護委員会は、昨年メキシコで11名の記者が殺害され、シリアの7名を上回るペースで世界最悪である。今年も既に5件目で4月には著名なビクトール・フェルナンド記者が、今回と同様首を斬られて殺害されていると発表した。また、メキシコ当局はかかる犯罪を防止する手段を何ら講じていないことに責任を負うべきであるとも主張している。


メキシコの治安は年々悪化しており、昨年の殺人件数は35,000件で前年の33,341件より増加していて、内93%が未解決である。一般的に、メキシコ政府も州当局もメディアに対する犯罪について積極的に調査する能力に欠けていることが露呈しており、プレスへの攻撃を目論んでいる人物は、逮捕されたり検挙されたり実刑を受ける心配は何らなく犯罪を繰り返している。


出典:CNNニュース電子版(こちら英文)


では何故メディアが攻撃の対象になっているのか、記者が行政の腐敗を摘発したためか、麻薬カルテルの暗部を記事にしたための報復措置なのかの説明はない。理由はメキシコで発生している犯罪の93%が未解決のまま放置されている(調査されていない)と言う警察組織が機能していないことが原因だろう。