今日読み終わった本-「ベートーヴェンの生涯」

『ベートーヴェンの生涯』 山根銀二 岩波ジュニア新書

クラシック音楽愛好家にとっては、作曲された音楽そのものを聴き、時には感動を覚え、時には感傷的になり、時には勇気付けられる、そんな力が魅力なのである。曲によってはやすらぎを覚える人もある。同じ曲でも何回も繰り返して聴く度に、新しい発見があり、益々その曲に深入りするのがクラシック音楽の持つ不思議な力である。

その優れた作品を、作曲家がどんな環境で、どんな生活の中で発表したのかを知ることは、その作品をより深く知る一助になる。絵画や彫刻で優れた作品を残した芸術家に比べ、作曲家の生涯を著した書物は数多い。その中でも、ベートーヴェンの生涯は、それが苦悩に満ちた一生だっただけにドラマチックであり、バッハやモーツアルト、ブラームスなどよりも良く知られている。ロマン・ロランの「ベートーヴェンの生涯」という文学的な作品まであり、若い頃に読んだことがある。

今回読んだ山根銀二氏による同名の書物は、ロマン・ロランのそれとほぼ同じ分量の文庫本にして200ページ程であるため、どちらも他の評論家による人物論のように曲の構成や時には楽譜の一部が紹介される部分はない。多くの有名な作品が、その一生のどんな環境の中で作曲されたかに力点が置かれている。その意味で、ベートーヴェンの数多い作品の背景を理解するのに参考になる。

山根銀二氏はベートーヴェンの研究家で、同名の上下二巻の曲の解説も兼ねた大作があるが、偉大な作曲家の生涯とその作品のつながりを理解するだけなら、今回読んだ新書版で充分である。



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック