劣化した政界に残る正義の士


モリ・カケ問題、公文書改竄問題を初めとした政界を支配する何とも形容出来ない沈黙・無力・沈滞の中で、まるで残り火のような議員が正論を公言して永田町に一陣の清涼な風を吹き込んだ心地がした。大森衆院議長の先の国会を振り返る所感である。

政府による公文書の改竄や隠蔽、誤ったデータの提出などが相次いだことについて、「民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題」と鋭く指摘したのである。まさに三権の長が政府に注意を与えた異例の出来事である。

大森議長は特別なことを言っている訳ではない。国民に選ばれた選良として国政に参加する議員なら当然わきまえておくべき問題である。国会とは国民を代表する立法府である。その立法府を行政府である政府・官邸が真相を明らかにすることなく、蓋をしてウソで塗り固めて欺いたのである。立法府の国会でも、特に与党議員がそのウソの真相解明に極めて消極的だった。国民の代表の議会人という意識が全く見られず、与党の党利党略を優先する数の暴力団と成り果てた国会だったのである。その国会を振り返り総括する議長としては腸が煮えくり返る思いだったに違いない。

大森衆院議長は自民党員である。本来の自民党員なら数に埋没して右にならえで黙ってすまし顔をするのが通例である。それを敢えて乗り越えて、党員としてより国民に選ばれた議会人として発言した。質の低下した議員の集まりである現国会に、まだかかる常識人がいて発言したことに一抹の清涼感を覚え、救われた思いをする。願わくば、議会開催中に野党の質問をはぐらかして真相を明らかにしようとしない政府の答弁があった時に渇を与える注意をしてくれていたら、もっと活気のある国会運営になったのではないかと惜しまれる。

大島議長は今回の所感を菅官房長官経由で官邸に提出したという。恐らく、この正論に対する反論は出せないと思う。精々、コメントを求められたものではないとダンマリを決め込むに違いない。




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