権力の中枢にいる時の勇み足



企業の秘書課に所属している社員は、ヒラや女子課員でも取締役役員に対し対等の立場にいるような馴れ馴れしい態度で話をする。自分達がエラクてその職場についた訳ではない。会長や社長の日程の相談や作成、円滑な予定消化の手助け、役員や社内への指示伝達が日常任務となると、周囲も自然別の目で見るようになり、自分もその気になるらしい。

安倍官邸の中枢部に、萩生田光一という議員がいる。自民党幹事長代行、内閣副官房長官、与党内部や中央省庁の高級官僚を震い上がらせている悪名高い内閣人事局長である。「安倍首相が白と言えば、自分では黒と思っていても白という程忠誠心が厚い」と評される程だが、ご自身は学生時代から市会議員秘書を務め、市議・都議を経験して国会議員になり、大臣政務官の経歴も持つ生粋の政界人である。中央官庁で出世競争に勝てないと見て政界に転出した元官僚、別名ヤメ官と言われる多くの議員とは別の道を歩んだ人である。

今は安倍総裁の特別補佐にも任命され、安倍首相側近のトップの位置にいる。改憲以外の政策に弱い安倍首相の文字通りの補佐を務めており、各種政策の提言からモリカケ問題や公文書改竄問題など、安倍首相の負の案件の隠蔽にも奔走しているに違いない(今の所は確証はないが)。

ところが本当の安倍黒幕は別にいる。今井尚哉内閣総理大臣秘書官で、こちらは経産省のヤメ官。新三本の矢の取りまとめなどに貢献しているが、「森友問題の震源をどこから探っても今井氏に行き着く」と言われ、萩生田氏のように表に出ないのが一回り大きいクセモノだが、こちらは別の機会に取り上げたい。

萩生田氏に戻るとこの春、「消費増税の先送りはあり得る」と発言して、与党内部からも物議を醸した。今度は、「国会で憲法論議が進まないのは衆院議長の責任。大森理森議長を交替させる必要がある」と言い出した。三権の長の人事権まで握っていると自身で思っているのは、権力中枢圏にいる今の自分の思い上がりであり、そのために勢い余った勇み足である。右寄りという分では安倍首相以上にコワイ存在と見ているが、身に付けた鎧を隠すための衣が少し寸足らずのところがあるようである。




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