今日読み終わった本―「新聞記者」


今日読み終わった本:


『新聞記者』 望月衣塑子 角川新書 2017年10月


著者は官房長官定例記者会見で、毎々執拗な質問を繰り返し、菅官房長官から「貴女の質問には答えない」とキレた答弁を引き出したことで有名になったご存知、東京新聞の記者である。数ある報道記者の中で、一般人にも良く名前を知られたのはこの人ぐらいであろう。


本書は特定のテーマを分析し解説・評論する内容ではなく、著者の自伝に近いものである。前半は物心がついた小学生頃から始まり、新聞記者になった経緯とその間の自分の考えの変遷を時系列で述べる物語である。後半は地方都市の市長が収賄容疑で逮捕された事件から始まり、日歯連事件や森友学園・加計学園の数々の疑惑追及取材など我々が記事として読んだ内容と記事にされなかった裏事情などが紹介されている。この辺りは「読み物」としての面白さが躍動している。


報道記者の華は何と言ってもスクープ合戦、その成功例や他社に先を越された失望、勇み足報道による失敗例の記述がある一方、第一線の取材記者とは違った編集部とか整理部という新聞社内の内勤部署の仕事にも触れられている。


著者の名が知られたのは官房長官の定例記者会見場である。会見は通常10分程で早い時には5分で終わることもある。その中で著者は自説か質問か判らない発言をして「質問は手短にお願いします」と司会者より注意されたが、お蔭で定例会見は25分を越えたこともあるらしい。他の記者よりも質問姿勢に批判を浴びているという。それでも菅官房長官は無表情ながら手を挙げると指名してくれるが、安倍首相の会見はいくら手を挙げても読売・産経・NHKの記者しか指名しないという他社のベテラン記者のコメントも出ている。


肩が凝らず気楽に読める本だが、終わりの部分では名前が売れて来たことによる自慢話や自己宣伝が鼻に付く部分もあった。






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