「肌の色」の表現自重の行き過ぎた風潮



今月初め、米国ミネソタ州で起きた白人警官が黒人男性の首を膝で抑えて窒息死させた事件を契機に、人種差別に抗議するデモが全米に拡がり一部は暴動に発展している。抗議運動は世界各地に飛び火し、東京や京都でも抗議デモがあった。この運動が、肌の色の表現まで差別につながるとして禁止されようとしている。


今日の毎日新聞の「余禄」に、「オコエ瑠偉選手が子供の頃、親の似顔絵を『はだいろ』で塗るように言われ、涙ながらに茶色のクレヨンで塗った」エピソードを紹介している。クレヨンや絵の具の「はだいろ」は2000年前後に各社が相次いで呼び名を「うすだいだい」などに変更した逸話も出ている。


私がまだ20才過ぎの頃、若い女性の間でダッコちゃんと呼ぶ人形が爆発的な人気をもたらした。黒いビニールの人形で両手足が輪になっていて腕などに抱きつくようになっている。大きな目が角度によってウィンクするなど手の込んだ玩具だった。女子高生初め通勤にも腕にからませて出社する社員すらいた。この人気は米国にも伝播したが、黒人差別問題の渦に巻き込まれて販売停止に追い込まれた。


カルピス.jpg


他にも、英国から輸入された「チビクロサンボ」の絵本が日本の子供達の人気を博したが、「チビ」も「クロ」も差別用語と批判されて姿を消し、黒人をイラストしたカルピスの広告ポスターも黒人差別の理由で撤退した。


日本で人気を博したこれら黒人を主人公とするキャラは、人種差別の意図のかけらもない。むしろ愛すべき対象とされた。黒人を差別視する趨勢は、南北戦争以前の奴隷制度の考えが現代まで色濃く残る米国の白人社会である。彼らは黒人だけでなく、中南米移民をマイノリティとして差別し、日本を含むアジア人も黄色人種として腹の底では蔑視している。トランプ大統領に代表される白人優位の思想が米国を支配している。


その白人優位の国が、今やアフリカ系・ラテンアメリカ系移民の増大により、白人が逆にマイノリティに追いやられると予想されている。その中での差別抗議運動の高まりであるが、先日の「風と共に去りぬ」排除のように、従来の「ターザン」映画やアパッチ族を敵とする西部劇は全て間違いだったと否定しなければならなくなる。


人種差別とは何か。今機運が高まっている抗議活動が白人社会に向けてのものであることは明らかである。一方的な視点からでなく、全ての人種が共通の問題として取り組むべき問題である。



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